発音をネイティブに近づけたい!フォニックス(Phonics)英語の長母音をマスターしよう -ダイグラフ・マジックe・ディフソンの使い方実例-
こんにちは、英語講師の植田朋子です。
フォニックスでは、短母音(Short Vowels)は、a(アとエの間の音),e,i,o(お医者さんに喉をみてもらうと時のア),u(何か気付いた時のア)の5つがあります。
そして長母音(Long Vowels)は、ai(エイ),ee(イー),ie(アイ),oa(オウ),ue(ユー)の5つになります。
この長母音について、今回は詳しく紹介したいと思います。
ai,ee,ie,oa,ueという文字を見て、見慣れないと思われた方がいらっしゃったかもしれません。
これらの文字は、二文字で一音を表すダイグラフ(digraph)と呼ばれます。
tree(木)という言葉があるとします。
この文字は、t,r,eeの3つのレターサウンド(文字を表す音)で構成されているとみます。
eeは、ひと塊とみて、イーという音です。
では、次の単語はどのように分解しますか。
- main(主な) :m,ai,nのム、エイ、ンでメインです。
- boat(ボート) :b,oa,tのブ、オウ、トでボウトです。
*ム、ブ、トについては、出来るだけ母音を抜いて発音しましょう。
このように、フォニックスを学ぶと、単語をみるとき、どのような単位に分けて発音に結び付けるか、一定の視点が出来ます。
フォニックスの知識があると、読みが分からない単語にあたっても、綴りから見当をつけて、分解することにより、とりあえずの発音は出来ることになります。
5つの短母音と5つの長母音は対応しています。
aは ai、eは ee、iは ie、oは oa、uは ueに対応していて、それぞれのレターネーム(アルファベット名のこと)と同じです。
例えばaはアとエの間の音ですが、レターネームはエイですよね。
このように長母音とレターネームは対応しているのです。
ここで、マジックeまたはサイレントeといわれる、フォニックスのルールを紹介したいと思います。
マジックeとは、短母音と子音で終わる単語の後ろにeが付くと、魔法が働いて、短母音が長母音に変身するというものです。
例えば、mat(マット)。
eが付くと、mateとなり、aの音がaiの音に変わります。
pin(ピン)だとどうなりますか?
eが付くと、iからieになりpine(パイン:松の木)ですね。
二文字で一音を表す「ダイグラフ」という概念があるということを紹介しました。
もう一つ、良く似た言葉に、二種類の違う音で一音になる「ディフソン(diphthong)」というものがあります。
これは二重母音とも言われます。
二重母音の例を挙げてみましょう。
長母音のai。
これはエの音で始まってイの音で終わります。
一音なのに途中で音色が変わるのです。
日本人は 「エ」と「イ」をはっきり分けて、エイと発音しがちですが、これは一音で、途中で音色が変わる音なので、エーィと滑らかに変化させて発音した方が自然です。
それでは、今回の用語をまとめておきましょう。
- 短母音:a,e,i,o,uの五音。
- 長母音:ai,ee,ie,oa,ueの五音。a,e,i,o,uに対応していて、文字名と同じ。
- マジックe:短母音と子音で終わる単語の後ろにeが付くと、魔法が働いて、短母音が長母音に変身するという法則。not→noteなど。
- ダイグラフ:二文字で一音を表すもの。
- ディフソン:一音で二種類の音色を持つもの。ai,ie,oaなど。
5つの短母音と5つの長母音をマスターし、ネイティブのような発音へと近づけるよう練習していきましょう。
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