ひつまぶしを3度楽しむ食べ方と、加薬(かやく)の健康効果!「御曹司 松六家」で味わう魅惑の黒毛和牛
こんにちは、管理栄養士・ダイエットコーディネーターの水谷俊江です。
今回は、都内で黒毛和牛のひつまぶしをいただける「御曹司 松六家」の様子と、ひつまぶしに乗せるかやく(加薬)の効能について紹介して参ります。
ランチタイムに並んで参りました。
お目当ては、限定40食の「極上 黒毛和牛 ひつまぶし御膳」。
デザートのココア羊羹付で、1,300円です。
開店時間の11:30に到着したにも関わらず、1時間待ちとのことでした。
そして11:40には限定の40人を超え、待つことも許されないという人気振りです。
全室個室という究極のサービスのため、開店時間に入ることの出来る人数も、制限されるということですね。
さて、ここで「ひつまぶし」の豆知識です。
江戸っ子は鰻が大好きです。
鰻は縄文時代から食べられていました。
江戸時代に、現代のように開いて串を指して、タレを付けてといった蒲焼き調理法が生まれ、江戸前鰻が完成しました。
更に、マルチタレント天才学者の平賀源内が、知り合いの鰻屋さんに頼まれて店頭に貼ったコピーが「今日は丑」。
こうして、土用丑の日に鰻を食べる、食べたくなる史上最高のキャッチコピーが生まれました。
お江戸に負けずとも劣らぬ勢いで、名古屋の方も鰻好きです。
ひつまぶしは、鰻の蒲焼の刻んだものを、おひつのご飯に混ぜるので「ひつまぶし」と呼ばれるという説が一番有名ですが、賄い食から生まれたという説もあります。
お客様に出せないような小さな鰻を刻んで、おひつで混ぜて、賄いのため何人でも食べられるように(カサを増やすために)お茶漬けにしたとか。
鰻という派手な食材を使いつつ節約するところが、どことなく名古屋気質を感じさせますね。
「ひつまぶし」のお作法は、そのままいただく、かやくを乗せる、お茶漬けにするという3つのバリエーションがあります。
ところで「御曹司 松六家」のひつまぶしは、鰻ではなく黒毛和牛です。
黒毛の和牛をお茶漬けにしてしまうのですから、想像しているだけでも1時間待てそうです。
さて、待ちに待った「ひつまぶしご膳」。
ザクロのようなミステリアスな色彩の断面。
程良い抵抗力を持ちながら、口の中で溶けていくような甘い夢見心地の旨い和牛。
並んだことに悔いはございません。
タレの量にも気品を感じます。
そのご飯の中には、タレの染み込んだ和牛が隠されています。
そんな、ひつまぶしを3度楽しむ方法がこの写真です。
少量で料理を引き立てる「加薬(薬味)」の登場。
かやく。薬を加えるという意味の通り、薬効をプラスする働きもあるのです。
ひつまぶしのかやくと、その薬効を紹介します。
- 胡麻団子
抗酸化物質の「セサミン」や「ゴマグリナン」は、細胞の老化防止や脳の活性化を助けるほか、肝臓で脂肪の分解を促進します。
中国では、食べる丸薬と呼ばれています。
(松六家の胡麻団子、まさに丸薬!)
- 山葵
豊富なビタミンAが、貧血の改善や、目の粘膜や皮膚の保護をします。
- 粉山椒
食欲増進やスパイスの刺激が、ビタミン、ミネラルの体内の吸収を促進させます。
- のり
カルシウム、マグネシウムや食物繊維に富んでいます。
- みつば
香りの成分のミツバエンとクリプトテーネンは、気持ちを落ち着かせます。
- だしの鰹節や昆布
旨味成分のグルタミン酸やイノシン酸の相乗効果で、美味しさの奥行きを広げます。
昔から馴染んできたかやく。
美味しさの引き立て役だけでなく、ご飯だけでは不足してしまう栄養素を補う、まさに天然のサプリメントの役割をも果たしているのです。
お茶漬けにすると、和牛がさっと色を変え、少し身を小さくして、更にとろけるような味わいになります。
1時間並んでも食べたい「黒毛和牛のひつまぶし」、たまには鰻の代わりに頂いてみてはいかがでしょうか。
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管理栄養士としてクリニックでのダイエットや腸活アドバイスなど2000人以上の相談業務に携わってまいりました。
アーユルヴェーダセラピスト、風水鑑定士の資格もあり、このコラムでは西洋医学の栄養学だけでなくインド、中国の叡智を取り入れた新しい健康アドバイスをご紹介します。
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