スコットランド発祥の紅茶文化!イギリスで発展したティーの歴史と立役者たち (2/2)

執筆者: 森の紅茶人 職業:自営(紅茶教室・紅茶販売・ティサービス)

 

スコン(Scone)

 

これは、貝柱型の焼き菓子です。

外はカリカリ、中はほろほろさっくりとした、素朴な焼き菓子です。


食べ方は、2つに割って、≪クロティッドクリーム≫と呼ばれる凝固させた濃厚なクリームとジャムを乗せて、紅茶と一緒に食べます。

アフタヌーンティには欠かせない焼き菓子です。

ショートブレッド(Short Bread)

 

 

これは、英国の土産として人気ですし、日本の小売店でも輸入菓子コーナーにはほとんどあります。

フィンガータイプがポピュラーですが、オリジナルな形は円形で縁に線が入っていて、扇型に切って食べます。
食感は、しっとり感とサクサク感の両方が楽しめ、紅茶と一緒に食べると美味しくいただけます。

スコンもショートブレッドも、スコットランドでは家庭で母から娘へ伝えていく、伝統的な素朴な焼き菓子です。

 

紅茶文化でスコットランド由来の事項
ハイティ High Tea

 

発祥は19世紀末以降で、スコットランド(一部北イングランド)での労働者階級の夕食のことです。
家族一緒に、スコンやケーキなどのティーフーズに加えて、肉や魚類などの料理を食べ、その時の飲み物は、紅茶に限るとされていました。


上流階級がアフタヌーンティを、居間や応接間でのロー・テーブル (低いテーブル)で楽しむのに対して、食卓のテーブル(ハイ・テーブル)で食べることから、≪High Tea≫と呼ばれるようになった説が有力。


今では、夕方のアルコールも入った軽食や、アジアなどでは飲茶に近いアフタヌーンティを、ハイティと呼んだりもします。 

 

ティールーム Tea Room

 

19世紀末から20世紀初めにかけて≪ティールーム Tea Room≫がスコットランドのグラスゴーに生まれました。
有名なティールームは『Willow Tea Rooms』。
やはり、グラスゴー生まれのマッキントッシュが、店のデザインをしました。

人々は、家庭と職場の間の行き来だけでなく、くつろげる空間を欲するようになったのです。 

 

 

おわりに

スコットランドは、住民投票の結果、英国UKの一員として残ることになりました。
英国らしい物は、実はスコットランド由来の物が多いです。
上記紅茶関連だけでなく、ウイスキー(スコッチウイスー)にタータンチェック、バグパイプなどもそうですね。


イギリスとしても、スコットランドの存在の大きさを改めて認識したことでしょう。
このコラムで皆さんも紅茶を飲む時、スコットランドのことが頭によぎるかもしれませんね。 

 
 コラムニスト情報
森の紅茶人
性別:男性  |   現在地:名古屋市  |   職業:自営(紅茶教室・紅茶販売・ティサービス)

長年大手紅茶会社勤務。紅茶専門店勤務(大阪・名古屋)経験有。
2012年から独立し、大手紅茶会社時代の仲間が立ち上げた紅茶ブランドRegent Garden Tea と Royal Walton Tea で紅茶教室・ティーサービス実施。またそのブランド紅茶を委託販売。
活動地区は東海(愛知県、岐阜県、三重県)と北陸(石川県、福井県、富山県)
ブログ名【紅茶雑館】http://morikawa201205.blog.fc2.com/
 *ブログは毎日UPしています。
ホームページ【紅茶館M's tearoom】http://morikawa201208.jimdo.com/
  *紅茶活動全体が判ります。

 

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