お酒は太る?おつまみが太る?酒太りの原因と、ダイエット中におすすめの居酒屋メニュー[管理栄養士解説]

お酒は太る?おつまみが太る?ダイエットをしている時の飲み会の注意点と、ヘルシーな低カロリーおつまみ・おかずを紹介!

執筆者: 水谷俊江 職業:管理栄養士 アーユルヴェーダセラピスト
はじめに

こんにちは、管理栄養士・ダイエットコーディネーターの水谷俊江です。

 

秋から冬はパーティーや宴会が増えてくる季節。

お酒を飲む機会に比例して、体重も右肩上がりなんてことはありませんか?

 

お酒は本当に太るのでしょうか。
お酒のエネルギーはすぐ燃えるから体につかない、ということも聞きます。
今回のコラムは、お酒の真実と科学的に向き合います。

 

 

アルコールは身につかないと言われる理由

実は、お酒のアルコールは消化されません。
エネルギー(カロリー)はありますが、ご飯やパンなどの糖質や、肉や魚の脂分、マヨネーズやバターの油分のように、余ったものは皮下脂肪として蓄えることも出来ません。

これがアルコールは飲んでも身につかないと言われる理由です。

 

アルコール以外の脂肪がつきやすくなる

アルコールが体に入ると、肝臓によってなくなるまで分解し続けます。
そして、脂肪の分解も肝臓の仕事です。

 

アルコールの作業が入り、脂肪の分解が遅れ、分解出来なかった脂肪は肝臓周りについて、脂肪肝やメタボの原因の内臓脂肪になります。

アルコールは身につかずとも、それ以外の余計な脂肪が身についてしまうのですね。

アルコール分解の処理速度と酔い

肝臓がアルコールを処理出来る速度は決まっていて、体重60kg~70kgの日本人のアルコール処理能力は、1時間に約5gとされています。


一般的に、適量と言われているお酒の量はアルコール20g、すなわち肝臓処理に4時間かかる量です。

 

例えば、ビール中びん1本とウィスキーダブルで1杯飲むと、分解に8時間掛かりますから、処理待ちのアルコールは肝臓を素通りして血液の中に入り込んで体中を巡ります。

脳に達すると、これが酔いの状態となります。

 

飲み過ぎれば、朝になっても処理しています。

これが二日酔いと呼ばれるものですね。

 

アルコールを分解する酵素と日本人のお酒の強さ

お酒の強さは、アルコールを分解する酵素「アセトアルデヒド脱水素分解酵素(ALDH)」の働きで決まります。

欧米人、アフリカ人は100%お酒に強い。

日本人はというと、約半数が強い。

そして、残りの半数は酵素の働きが弱いか働かないので、お酒も弱い、或は飲めないという人がいます。

日本の都道府県別で、それぞれ100人ずつALDHの遺伝子を調べたところ、お酒に強い人が多い県は秋田県岩手県鹿児島県という順に結果が出ています。

東北九州に酒豪が多いイメージは、遺伝的な事実ですね。

 

おつまみは「さかやにあわねば(酒屋に会わねば)」を意識!

最後に、太りにくいお勧めのおつまみを紹介します。
それはズバリ「さかやにあわねば(酒屋に会わねば)」です。

  • さか…魚(煮魚、焼き魚、お刺身やキムチタコetc)
  • や …野菜(ピクルス、ステックサラダやオニオンスライスetc)
  • に …煮物(鍋物など)
  • あ …和え物(お浸し、酢の物など)
  • わ …わかめ(海藻類や繊維が多くてノーカロリーのきのこなど)
  • ねば…ネバネバ(おくら、山芋、納豆etc)

 

美味しく飲んで健康で、今年の年末も乗り切りましょうね。

 

 
 コラムニスト情報
水谷俊江
性別:女性  |   職業:管理栄養士 アーユルヴェーダセラピスト

管理栄養士としてクリニックでのダイエットや腸活アドバイスなど2000人以上の相談業務に携わってまいりました。
アーユルヴェーダセラピスト、風水鑑定士の資格もあり、このコラムでは西洋医学の栄養学だけでなくインド、中国の叡智を取り入れた新しい健康アドバイスをご紹介します。

 

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