ソムリエ直伝・初心者でも分かる、美味しいワインの選び方 -前編- (1/2)
皆さん、こんにちは。イタリア共和国トスカーナ州在のソムリエ鈴木暢彦です。
今回は「知識がなくても分かる、ワインの選び方その1」です。
ワインは、基本的に原産地の法律や生産者の考えに則って造られています。
外国語のもので、なかなか読み取ることが難しいワインラベルも、視点を変えて見ることにより驚くほど色々な情報を得ることが出来ます。
今回は、原産地の名称やブドウ品種などの味わいの違いは考えず、まず基本となるワインの構成、ライトボディとフルボディのワインについて考えましょう。
まず最初に、ワインの種類を判別する際に良く使う、ライトボディとフルボディについて。
この言葉は、単純に“軽い飲み口である、重たいしっかりした飲み口である”というような、おおよそのイメージで使われています。
言ってしまえば、定義づけられているものや法律などは何もありません。
ワインを説明する立場にある業界の関係者同士でも、共通した認識はありませんし、ライトボディとフルボディのワインは、どちらが美味しいという基準でもありません。
そのため、私自身がイタリア生活の経験から提案するライトボディとフルボディの概念のもと、イタリアワインの選び方についてご案内していきたいと思います。
これさえ分かれば、軽い飲み口のワインとしっかりした飲み口のワインを取り違えることはないでしょう。
ワインには、必ず造り手のメッセージがあります。
そして、ラベルを見るということはそれを理解するヒントとなります。
ラベルが好みのデザインで購入する“ジャケ買い”なども、ワイン選びの一つの手段です。
そのデザインから、ワインの味わいのイメージを持つことが出来るかもしれませんが、それだけではそのワインの本質を理解することにはなりません。
とはいえ外国のワインのラベルには、その生産国の地名や銘柄名、生産者名などがローマ字やカタカナで羅列され、その意味を理解し難いということがよくあると思います。
それは、熟練のソムリエでも起こり得ることで、例えば知らない国のワインショップやレストランに入り、ワインリストを見れば、聞いたことがない地名やブドウ品種などに遭遇するかも知れません。
ところが、ソムリエはそういった予備知識がない状況でも、ラベルを見ればある程度ワインのタイプを想像することが出来ます。
なぜかというと、実はそんな予備知識を頼らずとも、ラベルにはワインを判別するのに有意義な全世界共通のワイン用語があるのです。
それは“数字”です。
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2008年 日本ソムリエ協会 ワインエキスパート取得
2009年 4月 イタリア トスカーナ州フィレンツェへ
2009年 10月 シエナにある国立のイタリアワイン総合文化施設エノテカイタリアーナにて研修
2010年 エノテカイタリアーナ ソムリエ
2014年 エノテカイタリアーナを退職
イタリアソムリエ協会 AISソムリエプロフェッショニスタ資格取 得
中心街のリストランテで働きながらワイナリーツアーなどを行う。
訪問ワイナリーは70件以上
日本のインポーターへのワイナリー紹介など
鈴木暢彦
ブログ 新イタリアワイン エノテカイタリアーナ
http://enoteca-italiana.ldblog.jp/
問い合わせ nobu.enotecaitaliana@gmail.com
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