万能カラー「お似合いグレー」の選び方と、「苦手グレー」の着こなしコーディネート

執筆者: 中井美香 職業:カラーリスト
はじめに

こんにちは。カラーリストの中井美香です。

オフィシャルシーンから普段使いのカジュアルシーンに至るまで、TPOを選ばないベーシックカラーと言えば「グレー」です。


しかもグレーは、どんな色とも調和しやすいので、洋服の色合わせに困りません。

ワードローブに揃えておくと、何かと便利な色なのです。


ただ、選ぶ色によっては、地味になってしまったり、顔色がくすんで見える事も。

そこで、「印象がよくなるグレーの選び方」と、「苦手グレーの着こなし方法」をご紹介したいと思います。


 
印象がよくなるグレーの選び方(その1)

グレーにも、色んな「色味」と「明るさ」のものがあります。

そのどちらか(あるいは両方)が肌色に合うものを選ぶと、違和感が出ず印象がよくなります。

 

グレーの色味と明るさの違い

 
「色味」が似合う色を選ぶコツ

グレーの色味は、大きく分けると2分類できます。

それが「ブルーベースのグレー」と「イエローベースのグレー」です。(図1参照)

 

ブルーベースのグレーとは、青みやローズを感じる色で、イエローベースのグレーは、黄み、緑み、ベージュを感じる色です。

ブルーベースのグレーは「すっきりと冷たい印象」に、イエローベースは「暖かい印象」に見えるので、見え方でベースの違いを見分ける方法もあります。

 

 

どちらのグレーが似合うかは、肌色によって変わってきます。

ブルーベースのグレーがお似合いになるのは、青みの強い色が似合う肌の方。

アクセサリーでは、シルバー、ベーシックカラーではネイビーや黒色がお得意な方です。


一方、イエローベースのグレーがお得意なのは、黄みの強い色が似合う肌色の方。

アクセサリーでは、ゴールド、ベーシックカラーではベージュやブラウンがお得意な方です。

 

「明るさ」が似合う色を選ぶコツ

続いては、明るさ(明度)に注目して選ぶ方法です。

グレーは「明るさ」により大きく3分類できます。

ライトグレー・ミディアムグレー・ダークグレーです。(図1参照)


明るい色で、お肌が綺麗に見える方は、明るいライトグレーが、暗い色で、お顔立ちがはっきりし、お肌に艶が出る方は、黒色に近いダークグレーがお似合いになります。


そして明るい色では印象が弱くなり、暗い色では影が出るという方は、中明度のミディアムグレーがお得意です。

 

印象が良くなるグレーの選び方(その2)

色が与えるイメージ

お肌に合う色は、違和感が出ませんが、それよりも「見せたいイメージ」や「場に相応しいイメージ」の色を優先する方が、印象が良くなることもあります。

 

このように、見せたい「イメージ」が明確にある場合は、グレーの「濃さ」に注目すると、ふさわしい色が選べます。

グレーは、淡い色では「カジュアルで軽やかな印象」を与え、濃い色になると「フォーマルで落ち着いた印象」を与えます。イメージ合う「濃さ」のグレーを選ばれるといいでしょう。

 

苦手グレーの着こなし方

これまで、グレーの選び方をお伝えしてきましたが、なりたいイメージや、着たいお洋服の色を優先すると、それが「苦手グレー」である事もあります。


そんな場合でも、諦める必要はありません。

以下の様に、着こなしに一工夫加えて、苦手感を緩和してみて下さい。

 

苦手グレーはお顔から離す

色の影響が出やすいのは、上半身です。

それも、お顔に近いほど、苦手感が出やすくなります。

 

 

苦手グレーは、ボトムスやバッグ、靴など、お顔から遠いアイテムで取り入れましょう。

あるいは、トップスの場合でも、お得意な色のスカーフやネックレスを「お顔のすぐ下」に足されると、苦手な色の影響が避けられます。

お得意な素材やデザインのものを選ぶ

お洋服は、色と素材とデザインで出来ています。

色が苦手であっても、素材とデザインがお得意なものは、さほど苦手感が出ません。

苦手グレーを選ばれる時は、素材、デザインがお得意なものを選んで下さい。

 

 

メイクでカバーする

苦手グレーは、お肌に影を作ったり、くすんで見せたり、あるいは印象を‘ぼんやり’させたりします。


そんな場合は、ハイライトで明るさを足したり、チークやリップを濃くして、血色を良くしたりと、お顔へのマイナスの影響をメイクでカバーすると苦手感が緩和されます。

 

 

さいごに

一口にグレーと言っても、実は100種類以上の色味があります。

そのため、どんな人にでも、どんなシーンにでもぴったりな色が、必ずあるのです。

どうぞ、万能カラーのグレーをもっとご活用下さいね。

 
 コラムニスト情報
中井美香
性別:女性  |   職業:カラーリスト

パーソナルカラー、骨格診断で、似合う色とデザインをご提案するカラーリストです。色の事、デザインの事、メイクの事を書いていきたいと思っています。