完全母乳にこだわらない!母乳+粉ミルクでストレスのない授乳育児を
WHO(世界保健機関)は、unicefと「母乳育児成功のための10か条」と言う共同声明を出しています。
これは、母乳育児を続けるために必要な「知識・技術・サポート体制」を広めていきましょうという宣言のこと。
めまぐるしい現代のライフスタイルで、完全母乳は難しいかもしれませんが、目指してみるだけの価値はありそうです。
今回は、母乳育児の利点について紹介したいと思います。
母乳、特に初乳には、赤ちゃんの免疫を高める成分が含まれています。
将来的なアトピーや喘息を予防する効果も、一定で見られます。
ミルクより栄養素のばらつきが少なく、ミルクアレルギーの心配も少ないため安心です。
カルシウム・リン・鉄分などが含まれ、吸収も効率よく行えます。
乳首を吸う力を養えるので、咀嚼力や顎の強化が行えます。
健康的な生活を行うママの母乳で育てれば、ミルク代も軽減します。
なにより、母親に抱かれる安心感は、赤ちゃんにとって非常に変えがたいものです。
逆にいえば、もし母乳の出が悪くても、授乳の態勢を行うことで赤ちゃんの精神や成長に大きなメリットを与えます。
日本で母乳育児をしている人は全体の4割程に留まっているとのこと。
なぜ、母乳を続けられないのでしょうか。
母乳育児とは、粉ミルクに頼らず、赤ちゃんを母乳だけで育てること。
これが、なかなか大変なのです。
産後の母体は疲れ果てていますが、赤ちゃんは生きるために必死。
少しでも休みたい母親と、泣いて要求するだけの何もできない赤ちゃんとの戦いは、正に戦争です。
生まれて間もない赤ちゃんは、母乳を飲んだら直ぐにウンチやおしっこをし、母親は昼夜を問わず赤ちゃんの世話に追われ、細切れの睡眠しか取れません。
そのため、精神的に不安定になりやすく、この時期のメンタル障害を産後うつと呼ぶのです。
身体的疲労やストレスは、母乳が出なくなる要因の1つとされます。
赤ちゃんにもよりますが、生後3ヶ月位迄は1時間も続けて寝てはくれないこともあります。
そんな大変な時にこそ、授乳がお勧め。
ミルクの準備には、お湯を沸かし、ミルクを適温に冷まし、その後も哺乳瓶を洗って殺菌したりと面倒な手間が掛かります。
また、授乳タイムが休憩時間にもなりますし、親子のスキンシップの時間にも繋がります。
体力温存のためにも、授乳の間に少しでも体を休めるようにしましょう。
授乳に慣れるまでは、抱きかかえて(フットボール抱き、横に抱き、縦に抱き等)飲ますやり方が一般的ですが、慣れてくると、寝ながら飲ます「添い乳」という方法が、お互いラクに感じるかもしれません。
そのまま一緒にお昼寝してしまっても良いですね。
ただし、両方のおっぱいを均等に飲ませてるように気を付けましょう。
また、胃の形が真っ直ぐな間は、飲んだおっぱいを吐いてしまうことが多いので、飲み終わりにはゲップをさせてあげて下さい。
授乳は、赤ちゃんへ与えられる栄養はもちろん、母親の休憩時間にもなり、メリットが多いとお分かり頂けたかと思います。
ただ、母乳が出る出ないは、体質による個人差が非常に大きくなります。
また、完全母乳と張り切るあまり、精神的に疲れてしまうママが多いのも確かです。
母乳をあげたくても十分に出ない方もいらっしゃると思いますので、ミルクを上手に併用しながら、赤ちゃんとのスキンシップの時間を取りましょう。
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