離職率が高い会社はブラック企業か?社員の定着率が低い職場の二大原因
うちの会社、離職率が高い…新卒も中途も、社員がどんどん辞めていく。離職率が高い職場の原因と、対処法を解説。転職も視野に入れつつ、会社のメリットも見直してみましょう。
こんにちは、組織活性プロデューサーの岡 晴雄です。
あなたが働いている職場はどのような職場ですか?
現在の職場に満足していますか?
もし、あなたの職場の離職率が高く、困っているようでしたら、今回のコラムをお読みいただくと、お役に立てるかもしれません。
離職率の高い職場は、一般的にはネガティブなイメージを持たれていますが、必ずしもそうではありません。
離職率の高い職場には、大きく分けて2種類あります。
1.会社が長く勤続することを推奨していない
2.結果として離職率が高くなっている
1の場合は、会社の方針や職場の風土として意図的にそうなっていますので、そのような働き方を好む人や、考え方を受け入れた上で働いている人が多いものです。
ただし、こうした会社で働いていて自分が合わないと感じているのなら、別の会社に転職したほうが良いでしょう。
よほどの事がない限り、このような方針が変わることはありません。
2の「結果として離職率が高くなっている」場合は、その要因が複数考えられます。
下記に代表的なところを挙げます。
- 職場、仕事内容や条件・待遇などが事前に聞いていた話と大きく違う
- 仕事内容や仕事量、レベルに対して、待遇が悪い
- 職場の人間関係が良くない(悪口や陰口を言い合う、困った上司がいるなど)
- 会社や自分の将来に不安を感じている(先行きが見えない)
このように離職率の高い職場の要因は、決して一つではありませんが、対処方法を考える前に、現在の職場で働き続けるメリット・デメリットを整理しましょう。
特に、自分が働く上で大切にしていることを中心にして考えてみましょう。
一般的に多くの人が重視される項目は、給与、仕事内容、会社の将来性、職場の人間関係、労働時間などです。
例えば、給与などの経済面を重視している方は、今の会社で働き続けることで、満足いく報酬を得られそうか考えてみましょう。
あるいはデメリットを受け入れても得ていたいメリットがあるのなら、現状維持です。
ただし、ストレスがかかる状態なので、ストレス発散や自らのメリットを活かせるように働きましょう。
何らかの変化を希望されると思いますので、以下に代表的な選択肢をご紹介します。
人事異動の可能性が期待できるのであれば、異動希望を出して、現在の職場から離れます。
ただし、ほとんどの組織では人事異動の時期が決められています。
もちろん、定例の人事異動以外にも異動発令はありますが、必ず理由があります。
セクハラ、パワハラといった被害や、傷病などによって現在の職務を行い続けることが困難であるといった合理的理由がない限り、難しいでしょう。
そのため、次回の定例人事異動の時期に合わせて希望を出すことが現実的です。
ただし、必ずその異動希望が通るわけではないため、異動できなかった場合はどうするかについても考えておきましょう。
人材紹介会社に転職の相談に来られる求職者の中には、先程ご紹介したような職場の問題が原因となっている方も少なくありません。
ただし、どのような転職先の職場であっても、自分にとって良い点・悪い点がありますので、転職先の職場のメリット、デメリットも考えてみたほうがいいでしょう。
離職率の高い職場は、良くないイメージを持たれやすいのですが、離職率の低い職が必ずしも良い職場であるとは言えません。
また、離職率の高い職場が、必ずしも悪い職場であるとも言えません。
さらに、他の人にとって良い職場であっても、あなたにとってはそうではないかもしれませんし、その逆も然りです。
ですから、現在の職場において、たとえ離職率が高かったとしても、大切なことはあなたが現在の環境をどう思っているかです。
快く思っていないのでしたら、現状を整理した上で判断し、行動されることをお勧めします。
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同志社大学大学院 工学研究科 修士課程 修了。
大手総合人材サービス企業へ入社後、採用後の戦力化までを意識した採用活動支援をポリシーとして、採用戦略立案から実行プロセス支援に至るまで幅広く採用コンサルティングを提供。また、面接官・リクルーター対象研修や、採用担当者向けプレゼンテーション研修、選考用グループワーク設計・運営も担当。
同社退職後、人事コンサルティング企業にて、若手社員から管理職までの階層別教育研修に携わる。また、人事制度改定や理念浸透支援、顧客満足度向上などを通して、組織活性化をプロデュース。同社退職後、人事コンサルティング企業の取締役を経て独立。
「幸せを感じながら働ける組織を世界中に増やし続ける」ことを理念に掲げ、株式会社オドックを設立。国内での人事コンサルティングを提供する傍ら、アジア圏に進出している日系企業への異文化理解教育、ストレスマネジメントなどを通した組織力強化を支援中。また、年間約100日は研修や講演を行い、執筆活動にも精力的に取り組んでいる。
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