新緑の季節の和菓子たち。お土産に贈りたい京都の和スイーツ8選 (2/2)

執筆者: 小倉 夢桜-Yume- 職業:和菓子ライフデザイナー・和菓子ライター
◆蹴上のつつじ

毎年、ゴールデンウィーク期間中に行われます蹴上浄水場の一般公開。

日本最初の急速濾過方式の浄水場として、明治45年から京都市で初めて給水を開始しました。

 

その蹴上浄水場に訪れるみなさんのお目当ては、4600本の躑躅です。
『蹴上のつつじ』と呼ばれ、市民に親しまれています。

 

 

この時期になると様々な和菓子屋で見かける、きんとん製のお菓子です。

 

◆タケノコ

雨が降った後は、タケノコがあちらこちらから頭を出すそうです。
そこから『雨後の筍』という諺が生まれたそうです。

 


練り切りで作られたタケノコの姿をした、とても可愛らしいお菓子です。
口の中に入れると、ニッキの風味が口いっぱいに広がります。

◆青もみじ

京都のこの時期は爽やかな気候の中、皐月や菖蒲などの初夏を代表する花を愛でているだけで、時間があっという間に過ぎていきます。

 

そして忘れてならないのが紅葉です。

 

 

青々とした紅葉と木漏れ日、時折、爽やかな風に揺られる紅葉の葉。

このような素晴らしい雰囲気の中で、いただきたいお菓子です。

◆ふたば葵

五月には京都三大祭の一つで、京都最古の祭りである『葵祭』が行われます。
新緑が鮮やかなこの時期、京都の都大路を飾る平安絵巻が繰り広げられます。


当初は「賀茂祭」と呼ばれていましたが、応仁の乱で一時中断となり、再開された時から「葵祭」と呼ばれるようになりました。

祭り当日は、葵と桂を組み合わせた『葵桂』をが牛車(御所車)、勅使、牛馬など、至るところに飾られます。
葵信仰から徳川家の家紋が、三つ葉葵になったと言われています。

 


この時期になると和菓子屋さんでは、双葉葵の焼印が押されたお菓子を多く見かけるようになります。
お菓子で感じる葵祭です。

おわりに

いかがでしたでしょうか。
京都市内で目にすることが出来る、美しい五月のお菓子たち。


爽やか風を感じながら縁側でお菓子をいただくひと時は、この時期ならではの過ごし方です。
ぜひ、素晴らしいひと時をお菓子と共にお過ごしください。

 
 コラムニスト情報
小倉 夢桜-Yume-
性別:男性  |   職業:和菓子ライフデザイナー・和菓子ライター

京都五感処・京都Loversフォーラム代表。
『今だけ』『ここだけ』『あなただけ』をコンセプトにオフィシャルホームページ『きょうの「和菓子の玉手箱」』で京都の素敵な和菓子たちの世界を毎日お届け。
この2年間に自身が食べた和菓子の数は1000個を優に超える。

数々の和菓子を見て、食べて感じた経験を活かして、現在は和菓子関連のテレビ制作に協力。

みなさんに和菓子の素晴らしさを伝えて、より身近に感じていただけるような活動を目指しています。

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