図解で学ぶ、夏の星座観察!有名な「北斗七星・死兆星・北極星」の見つけ方&探し方 (1/2)
梅雨のさなか、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
雨ばかりで星空とは暫く見えませんが、それでも、梅雨の中休み、つかの間の晴天では、真夏と違って澄んだ美しい星を見せてくれます。
その様な時は、ぜひ、星空を見上げてみましょう。
ひゃくの形をした7つの星、『北斗七星』の名前は聞いたことがある方も多いのではないかと思います。
この時期、夕方には、すでに北の空高くに見えています。
ただし、ちょうど、ひしゃくを置いた形になっていますので、写真の様に、逆さまに見えるのだけ注意して探してみてください。
北斗七星は2等星と3等星の比較的明るい星で、北天にはあまり明るい星が無いこともあり、じっくりと探せば、案外大きな、ひしゃくの星並びを見つけることができると思います。
ところで、北斗七星座という星座はなく、実は、北斗七星は、おおぐま座の一部、背中から、しっぽにかけての部分です。
おおぐま座は大きな星座ですが、暗い星が多い為、ちょっと結ぶのが難しいこともあり、また機会を改めてご紹介したいと思います。
さて、北斗七星を見つけたら、ひしゃくの柄から、2つ目の星、写真1の矢印を入れてある星に注目してみてください。
この星は、二重星で、2等星の星のすぐそばに4等星の星がくっついている様に見えます。
明るい方は、『ミザール』、暗い方は『アルコル』の名前があり、昔から、視力テストとして使われてきた星です。
昔の某マンガで、『死兆星』として紹介されていたので、こちらの方の名前をご存知の方も多いかもしれませんね。
もちろん、この星が見えたからといって、死ぬという訳ではないので、ご安心を。
むしろ、逆に日本では、『じゅみょう星』と呼ばれ、正月にアルコルが見えないと、その年中に死んでしまう、なんて言い伝えもあります。
また、四十歳を過ぎると視力が衰え、この星が見えなくなることから、『四十暮れ』とも呼ばれるそうですよ。
さて、あなたには、果たして、ミザールとアルコルが分離して見ることができるでしょうか?
もっとも、昨今の都市部では街明かりで4等星の星は見難いのが現実ですので、見えなかったからといって、悲観することはありません。
北斗七星を見つけたら、次は北極星を探してみましょう。
まず、北斗七星のひしゃくの先端の2つの星、おおぐま座のα星とβ星を結びます。
そして、そのまま、約5倍ほど伸ばしていくと、一つのやや明るい星を見つけることができます。これが、北極星です。
北極星は、こぐま座を形作る星のひとつで、こぐま座のα星です。
『ポラリス』の名前があります。
北極星はその名前の通り、常に北にある為、昔から、方角を指し示す星として知られてきました。
実際には、地球の自転軸を北側に延長したところ(天の北極という)に、近いところに、たまたま比較的明るいこぐま座のα星『ポラリス』があった為、北極星と呼ばれています。
反対の天の南極には、明るい星はなく、実質的に南極星はありません。
北極星は、こぐま座のしっぽの部分に当たります。
こぐま座は、北斗七星を小さくした様な、ひしゃくの形に星が並んでいます。
そのためか、おおぐま座の北斗七星に対して、『小ひしゃく』とも呼ばれています。
ただ、暗い星が多いので、都市部ではなかなか星をたどるのは難しいかもしれません。
その場合は、ぜひ、写真に写してみましょう。
多少の街明かりがあっても、写真なら、こぐま座の姿を写し撮ることができます。
北極星の近くの星々は、1年中、地平線に沈まないため、周極星と呼ばれます。
季節に関係なく、いつでも見られるのですが、こぐま座は、夏の星座に分類されます。
これは、もっとも高く見やすくなるのが、夏にかけての午後8時前後だからだと思われます。
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銀河鉄道999や、ボイジャー2号の写真などで、子供の頃から宇宙に興味を持って以来、天文に興味を持ちました。
デジタルカメラのおかげでアマチュアでも、図鑑の様な写真が撮影できる様になり、すっかりとのめり込んでしまいました。
星空の魅力を伝えていければと思って、天体観望会のお手伝いなどもしています。
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