発達障害「アスペルガー症候群」大人のアスペルガーによくあるコミュニケーショントラブルと対応方法
アスペルガー症状との付き合い方。アスペルガー症候群の人が起こしやすい、コミュニケーショントラブルのケースと対処法を医療カウンセラーが解説します。
皆さん、こんにちは。医療カウンセラーの土田くみです。
今回は、大人の発達障害の一つであるアスペルガー症候群傾向の方に意識して欲しい、コミュニケーションにおける日常の対応方法をお話ししたいと思います。
●アスペルガー症候群とは?
生きづらさ、発達障害が原因?アスペルガー症候群の特徴チェックリスト
●アスペルガー症候群の人が起こしやすい人間関係トラブル
人間関係がうまくいかない!アスペルガー症候群の特徴とよくある事例 [医療カウンセラー解説]
アスペルガー傾向の方は、マイペースです。
ですから、自分が相手のペースに合わせていくことは一番苦痛になります。
また、自分なりのこだわりがとてもあります。
順番が違うだけでも、落ち着かず気持ちが悪くて直したくなります。
興味のあることには没頭し集中しますが、興味のないことにはまったく興味がないために、人付き合いが悪いという風に見られてしまいます。
人が嫌いだということではありません。
寂しがりやの面も多分にあります。
しかし、その感情を人にうまく伝えられないのも、アスペルガー傾向の方の特徴です。
様々な自分なりのルールがあるので、つい人とのコミュニケーションが上手くいかず、誤解されやすいのも特徴です。
本質は純粋で優しいのですが、相手の気持ちを想像することが難しく、相手が辛そうにしていても気づかずとことん自分が気が済むまで叱責することさえもあり、怖がられることもあります。
では具体的にどのような場面で起こるのかをお話しし、対応を考えていきたいと思います。
妻から電話が入り、インフルエンザに罹ったと自分に電話が入りました。
その時、アスペルガー傾向の方の返答は、おそらくこんな方向性になります。
妻を心配して気遣うことが出来ず、先ずはいつも夕飯は自宅で食べると決めているアスペルガー傾向の方は、思ったことをそのまま言ってしまうのです。
当然妻は夫のことを冷たい人、薄情な人と思いがちです。
先ずは「大丈夫?」と一言自分の思いを伝えるだけで、奥さんの気持ちは違います。
人の気持ちを想像するということが苦手なため、いつもと違う状況に自分が置かれると戸惑います。
しかし、少しずつどうすれば人とうまくいくかの「マニュアル」を増やしていくことで、コミュニケーションは取れるようになります。
職場で上司に間違いを指摘されました。
しかし、アスペルガー傾向の方は、すぐに謝ることが出来ません。
そのため、上司にどうして自分がミスをしなければいけなかったか、また致し方のないミスであることをことごとく1から10まで話すということをしないと気が済みません。
全部を話した上で謝れますが、ほとんど自分が謝らずにいられることを考えます。
そうすると、上司はもういいよ、面倒くさいやつとなり、仕事を与えなくなったり、違う部下に仕事を振り、結局自信を無くすということになります。
では、どのようにすればよいのでしょうか?
まずは理由がどうであれ、上司から注意を受けた場合は「謝ること」と、自分にマニュアル化します。
言い訳をしたい。
理由はある、しかしミスをしたのは事実である、理由はどうであれ、まずは謝ること。
それが出来ればずいぶんと仕事も違ってくるはずです。
●どうしても反論、言い訳をしたくなったら
「発達障害(アスペルガー)」傾向の大人へ。遅刻や言い訳、長文メールをしたくなったら
このようにして、アスペルガー傾向の方は、いつのまにか人を傷つけていたりします。
しかし、それを指摘してあげないと本人は理解できません。
本来は、純粋で素直で、心の優しい人たちです。
しかし、誤解されていることが多いのも特徴です。
また、アスペルガー傾向といっても一概に個性があり、すべてが当てはまるということはありません。
よって様々な場面でこだわりや自分のルールが出てきます。
このケースは1例にすぎませんので、アスペルガー傾向の方をもっと理解していただけるように、次回も具体的な事例を入れながらお話をしたいと思います。
●大人の発達障害傾向の方が、仕事や夫婦関係で抱きやすい悩み事例
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Kumi心理カウンセリング研究所の土田くみです。
私は、医療の現場で様々な手法を用いて患者さんの心のケアに当たっております。
現在、芦屋、神戸、西明石で精神障害や発達障害、また医学界では慢性疼痛の研究をしております。
身近な街の心の医療カウンセラーとして皆さんのお役に立てたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
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