ノロウイルスの恐怖は「二次感染」!感染性胃腸炎の症状と自宅療養のポイント

ノロウイルスに感染!つらい嘔吐症状、熱、脱水症状…自宅での治し方と、二次感染を予防するポイントについて解説します。

執筆者: 桜井 涼 職業:メンタルケア心理士、コラムニスト
子どもがノロウイルスに!家庭での看病の仕方

こんにちは、 メンタルケア心理士の桜井 涼です。

 

冬になると流行するノロウイルスは、突然変異した新型(感染力が強くなっています)もあり、気をつけないといけない病気の1つです。


このウイルスは、飛沫・接触・喫食感染で体に入ってきます。

手洗いうがいやマスク着用で、ある程度は防ぐことができますが、油断はできません。

 

 

乳幼児の感染は、症状を口に出して言えない分、つらいものとなりますので、受診はもちろんですが、家庭での看病が重要になります。

 

 

ノロウイルスの症状

ノロウイルスの潜伏期間は短く、1~2日後に症状が出始めます。

新型ノロウイルスの場合は、10数時間くらいで症状が出始める人もいるという報告が出ています。

 

吐き気・おう吐・下痢・腹痛・発熱・頭痛・筋肉痛

症状は、吐き気・おう吐・下痢・腹痛・発熱です。

子どもの場合は、1日に20回以上も下痢を繰り返しますので、相当きつい状態です。

 

その代わり、熱が高く上がることは少ないです。

まれに重症化すると、高熱やけいれんを起こしてしまうこともあります。

 

その他の症状として、頭痛や筋肉痛を訴えることがあります。

 

脱水症状に注意!

このような症状が出てしまった場合、おう吐や下痢のせいで脱水症状になることがありますから、目を離さないことが大事です。

 

ただし、風邪のような症状が出るだけで治まる、というような症状が軽い場合もあります。

 

一般的には、2~3日で回復

一般的には、2~3日で回復に向かいますが、症状が軽くても重くても、二次感染に気をつけなくてはなりません。

一番怖いのは二次感染!

ノロウイルスは、回復期の状態でも、ウイルスは体の中にいます。

それに、感染力は衰えていません。

 

感染者から、1週間~1ヶ月の間は、ウイルスが出てきているという報告があります。

期間に大きな差があるのは、個人差のせいです。

 

感染者のふん便や吐物には、大量のノロウイルスが!

ノロウイルスは、ふん便や吐物に、かなり含まれています。

 

  • ふん便:約1億個/g (特に乳幼児では100億個以上と言われています)
  • 吐 物:約100万個/g


ですから、二次感染を防ぐために、処理を迅速かつ確実に行わなくてはいけません。

二次感染をすると…

おう吐や下痢などの症状がまた襲ってきます。

その時は、一次感染の状態から完全に良くならないうちに、また症状が出るので、苦しさが増したように感じ、重症化してしまうこともあります。

そうなると、入院して点滴することもあり得ます。

症状が治まっても、ウイルスは体内にいます。

医師が登校・登園を許可するまでは、自宅で安静にさせましょう。

 

 

家庭での看病のポイント

症状が出た時点で、受診をすると思います。

脱水状態がひどい場合は点滴や入院での治療となりますが、それ以外は、家庭で親が看病することになります。

 

家庭での看病のポイントは、以下の3つです。

 

吐いた後、すぐに飲ませてはいけない

吐いてしまったら、すぐ水を飲ませようとするのはNGです。

またすぐにもどしてしまいますから、口をゆすがせる程度にして、吐き気が治まってからにしましょう。

最初は水分から

吐き気が治まり、おう吐などが落ち着いてきたら、水分を飲ませますが、少量ずつにします。

OS-1補水液やアクテクトなどの、体にいち早く水分が届くものがお勧めです。

 

受診時に、医師にOS-1補水液やアクテクトなどを使ってもよいかを、確認しておきましょう。
乳幼児の場合は、野菜スープの上澄みや、薄めたりんご果汁などでもOKです。

おう吐回数が減って、下痢だけになってからの食事

便の状態を毎回確認しながら、消化のい良いものを、少しずつ食べさせましょう。

普通のおかゆだと、もどしてしまう可能性もありますので、おも湯などからがいいかもしれません。

 

とにかく、胃や腸に負担のかかる食べ物にしないようにしましょう。

おわりに

おう吐や下痢がひどい「ウイルス性胃腸炎」は、かなり体力を消耗します。

大人だってつらいのですから、子どもはもっとつらいはずです。


「二次感染を防ぐこと」や「集団感染を防ぐこと」を考え、ふん便や吐物の処理に気をつけましょう。

 
 コラムニスト情報
桜井 涼
性別:女性  |   職業:メンタルケア心理士、コラムニスト

元学習塾講師。妊娠出産のハプニングを乗り越え、現在は2児の母。
その頃より子どもの心の動きや医療に関係することに興味を持つ。

2009年より文筆家として活動。
子どもの心に関するコラム、子どもの心が正常に育つために夫婦へのアドバイス、子どもの病気関係を取材しコラムを執筆中。
心の闇を抱える子どもへの取材や心理学を学び、2016年「メンタルケア心理士」資格を取得。

ブログ『フリーライター桜井涼のたなごころ』
http://ameblo.jp/miehime0617/

 

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