こんにちは、薬剤師の宮本知明です。

健康管理にサプリメントを愛用されている方は、少なくないと思います。

ですが、しっかりと体に効いているかどうか、分からない方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなお悩みを解決できる、効果的なサプリメント選びのポイントをお伝えします。

市販で売られているサプリメントのほとんどが、化学的に合成・抽出する方法で作られたサプリメントです。

化学反応によって作られた成分は、主に石油を原料に合成されています。

そのため、同じ化学構造を持っていても、天然のものと比べて吸収率が悪く、構造が不安定なので、表示された量の成分が含まれていないことがほとんどです。

体も合成品のサプリメントは受け付けず、そのほとんどを排出してしまいます。

それに加え、胃腸に負担をかけやすく、場合によっては、臓器に障害を起こすケースもあります。

サプリメントを選ぶときには、値段が高くても、天然成分を抽出したもので、さらにその天然成分もオーガニックな原料で抽出されているものがいいでしょう。

日本由来のサプリメントは、残念ながら合成品がほとんどです。

海外品でも合成品のサプリメントはありますが、天然由来成分と半々ずつ存在しますので、まずは海外の製品を選択するようにしましょう。

他にも、天然品の方が、においがする、色が悪い、味が悪い、沈殿の塊が入っていることがあります。

合成品は見た目を大事にするため、これらの部分を良く見えるように作ります。

実は、サプリメントは医薬品と違って、過料投与することで問題になることや、成分が少ないことで問題になることがない分、基準が低く、品質が良くないとされています。

そのため、製造時点では、表示されている成分が含まれているものでも、皆さんの手元にあるときには半分以下になっていることがあるのです。

これは、それだけ成分を安定して保つことが難しいことを指します。

その品質を保証する意味でも、医薬品の品質管理にも使われているGMP（Good Manufacturing Practice）という「薬になる成分の作り方、できた成分の質の基準」をサプリメントでも用いているところがあります。

GMPの基準に従って作成されたサプリメントには、GMPのマークが表示されています。

これが、ある意味品質を保証する指標になります。

その中でも、特にアメリカのGMPの中でも世界最高基準とされているcGMP（current Good Manufacturing Practice）があります。

アメリカのFDAが定めた食品品質の基準で、原料の仕入れ、製造、出荷まで全部の過程を管理して、誰がやってもその製品が安心・安全な品質を保てるようにすることを目的とした健康食品のための基準です。

GMPも国によって厳しさに差があり、その中でも群を抜いて厳しいのがアメリカのGMPです。
アメリカでは「食品の安全・品質の基準は、日々変わるものだから、常に基準を更新していかなければならない」という考えのもと、「最新の・現在の」という意味のcurrentの頭文字を取って、cGMPを定めました。

アメリカの健康食品は、cGMPを満たさないものは販売はできません。

なお、日本のGMP認定機関の中でもっとも厳しいと言われているのは、「JIHFS 一般社団法人　日本健康食品企画協会」です。

効果的なサプリメント選びのポイントをまとめると、次のようになります。

一番良いのは食事から得ることなのですが、昔の日本と比べて、現代は食材自体の栄養価も低下しています。

そんな理由もあり、サプリメントの需要は、増えていくと思います。

以上の点を理解して、自分の生活に合ったサプリメント選びをして、健康的な生活を続けて行きましょう。