
1日3食が健康的?朝ごはんは抜く?抜かない?朝食を食べない人は太るだとか、むしろ胃やダイエットにいいとも聞きます。その真相は?
こんにちは、薬剤師の宮本知明です。
皆さんは、朝食をとっていますか?
朝の食事のとり方は人によって様々で、社内で軽く済ませる方、抜いてお昼を早めに食べる方、または、多めに食べる方もいらっしゃると思います。
美容と健康のためには、朝食はしっかり食べた方がいいのか、抜いたほうがいいのか、その本当のところをお伝えします。
以前までは、1日3食をしっかりと食べることが良いとされてきました。
ですが、近年では食事情が変わってきたことから、この常識が崩れつつあります。
みなさんもご存知の通り、今は「飽食の時代」と言われ、昔に比べて裕福になり食事に困ることがなくなりました。
また、飽食になり、十分に栄養を得ることができる生活に変わっています。
そういった中、江戸時代以降からの食習慣「1日3食」を続けてきたことで、不調や病気に罹る人たちが増えています。
そして、次第に1日2食・1食といった「プチ断食」、また1週間にわたる「断食」を行うことで、体調が大いに回復していく人たちが多く見られるようになりました。
これには、体の仕組みが関係しているのです。
私たちの『口→食道→胃→十二指腸→小腸→大腸→肛門』までを、「消化器官」と呼んでいます。
この消化器官の働き方には、1日の活動サイクルがあります。
- 4:00〜12:00 排泄(デトックス)の時間帯
- 12:00~20:00 消化に適した時間帯
- 20:00〜4:00 吸収が活発に行われる時間帯
このサイクルを見ればわかるように、朝食を食べる時間は、本来ならデトックスの時間帯なのです。
朝食を英語で「breakfast」と言います。
「break:やめる・壊す」、「fast:断食」という意味に別れます。
つまり、前日の夕食から続く「断食をやめる」ことが「breakfast」の語源なのです。
断食直後の食事は、胃腸に負担の掛かる食事や過食は厳禁ですよね。
そう考えると、朝食を食べたくない気分のときや、空腹感を感じないときは、体がデトックスしたいという信号を送っているのかもしれません。
このようなときに義務的に食事をするのは、身体にとって良いことなのでしょうか。
朝食を抜くことで、次のようなメリットがあります。
朝食を抜けば、消化器官の本来の活動サイクルに合わせて、体の内側からの悪いものを出す時間に充てることができます。
その結果、次のような効果が期待できます。
- 便秘解消
- アレルギーの改善
体全体の血の巡りがよくなる
朝食を食べないことで、胃や腸に血液を集中する必要がなくなるため、体全体の血の巡りがよくなります。
その結果、次のような症状の改善に効果があります。
- 肩こり解消
- 腰痛改善
- 頭痛解消
- 生理痛改善
朝食を抜くことで、血流がよくなり、血液がきれいになります。
すると基礎代謝が上がるので、体温が上がり、冷え性の改善に繋がります。
- 基礎代謝UP
- 冷え性改善
消化器官の活動サイクルを考えた食生活を送ることで、体の負担を少なくすることができ、今まで悩んでいた不調や生活習慣病の改善に役立ちます。
以下3点に注意をしましょう。
これから毎日朝食を抜きにしようと考えられている方は、いきなり「なし」にしてしまいますと、本末転倒になってしまいます。
まずは、白湯や紅茶のような温かいものをとったり、野菜ジュースやスムージーを代わりに飲むことをお勧めします。
美容と健康を考え、腹六から八分目を心がけましょう。
プチ断食をした分、お腹がすいてガツガツ食べてしまっていては意味がありません。
そして、その時によく噛んで食べることも忘れずに行いましょう。
もう1つ注意していただきたいのが、なるべく20:00までには食事を済ませましょう。
もし、仕事が遅くなって、20:00以降に食事をすることになってしまった場合には、野菜を中心に、肉類や油物を控えた軽めな食事をするようにしましょう。
夜の食事を多めに取らないように心がける方が、胃に負担はかかりにくいです。
もちろん、朝食を食べた方がいいという専門家の意見もありますので、このテーマに関してはまだまだ議論の余地があります。
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綺麗なプロポーションを整えるには、毎日のプチ断食や、月1回で行う1週間断食はお勧めです。
息が上がらない程度の運動も取り入れるとさらに効果的。
今ある筋肉を鍛えることで、肌艶もよくなりますし、便秘・生理痛・冷え性に悩むこともなくなります。
内側の美容が健康を作り、外側の美容にもつながりますので、実践してみてくださいね。
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