ハイレゾ音源で聞きたい!「ハイパーソニック・エフェクト」の抗ストレス効果とは
耳では聞こえない超音波成分「ハイパーソニック・エフェクトサウンド」のストレス解消・リラックス効果を考えていきましょう。
こんにちは。ピアニストの小川瞳です。
みなさん、「ハイパーソニック・エフェクト」という言葉を聞いたことがありますか?
それは、普通なら聞こえない高さの音が、人間の生理活動に影響を及ぼすとする学説のことです。
人の聴覚能力はおよそ20kHzが上限で、それ以上高い音は聞こえないはずなのですが、最近では脳機能イメージングという手法によって、聞こえていない音でも、体や心に良い影響を与える音が存在するということが分かっています。
今回は、このハイパーソニック・エフェクトについて紹介しましょう。
具体的には、琵琶や尺八などの古典楽器が、ハイパーソニック・エフェクトを強く発現させるといわれています。
なぜ古典楽器がよいかというと、楽器の構造は時代とともに変化するもので、時代を経るごとに、聞こえない音をカットする仕組みになっているからです。
つまり、ピアノやバイオリンなど、現代の一般的な西洋楽器では、あまり高周波音が発生しません。
尺八の音楽もとても素敵です。
普段、尺八の音色に馴染みがない人も、よかったらお聞きください。
また海の波の音や、森の中での音など、自然に発生する心地よい音も、大変効果的です。
例えば、人間の耳には聞こえていませんが、海の音は100kHzほどの音が出ています。
このとき脳波図を調べると、リラックス状態をしめすアルファ波が上昇しており、アドレナリンの減少が見られます。
そして、自律神経系や内分泌系、免疫系をつかさどる脳機能が活性化するのです。
ねずみを使った実験でも、「5万Hz以上の鳴き声を聞かせると、快感中枢のドーパミンが増えた」という結果が出ています。
音は、音の波動が人間の体に直接ぶつかるため、体全体で音を感じることができるものです。
しかも音は360度から聞こえてくるので、よい音楽が人間の体に与える影響はとてもたくさんあります。
一方で、聞きたくない音が聞こえてきても、耳は自分の意思でふさぐことができません。
目を閉じる、口を閉じる、というのは簡単に行うことのできる動作ですが、耳を閉じるというのはとても感覚的なことです。
実際に、なにかトラウマとなっている音、聞きたくない人の声などに関しては、自然にその周波数部分の聴力が落ちてくるという報告もあります。
これは、心の病に属します。
つまり、音が人間に与える影響はとても直接的で、非常に大きいものなのです。
ですから、気分が落ち込んでいるときや疲れているときは、脳機能が活性化するといわれている音を選ぶと、健康的になれるかもしれませんね。
耳で聞くことのできない超高周波を含む音は、それを含まない音よりもより快適に感じられるとは、不思議です。
見えないもの、聞こえないものを「無いもの」として扱うのは、止めた方がよさそうです。
無駄を省いているつもりが、大切なものを失うことにつながっていた、ということがないよう気をつけたいものですね。
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ピアニストとして東京や茨城を中心に、ソロの演奏会やオーケストラとの共演など、数多くの演奏活動を行っております。
音楽心理士の資格も持ち、トークコンサートやコンクールの審査員もつとめております。
また長年に渡り執筆活動も並行して行っており、小説を3作品出版しております。
こちらのサイトでは、幼少時よりピアノを学び続け、クラシック音楽の世界に身を置く私ならではのコラムを執筆できたら、と思います。
よろしくお願い致します。
小川瞳 公式ホームページ https://ogawahitomi.amebaownd.com/
小川瞳作曲 笑顔のBGM
https://youtu.be/Qrt-stZPTb8
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