空港で働きたい女子に人気!「グランドハンドリング」の仕事とは(ANA編)
飛行機周辺や滑走路で働く「グランドハンドリングスタッフ」。最近は女性の就職希望者も多く、グラハン女子が増えています。今回はANAのグラハン業務を紹介します。
これから飛行機で目的地へ…気がはやりますね。
通常、搭乗が開始されて座席に着席したら、旅行の場合は目的地のガイドブックを眺めたり、出張の場合はプレゼンの準備や資料の下読みをしたりして過ごす方が多いようです。
ですが、飛行機に搭乗した際には、ぜひ窓の外を見てみてください。
飛行機の周りで、色々な車や人が行き来している姿が見えると思います。
彼ら(彼女ら)は、グランドハンドリング(通称:グラハン)を行うスタッフ達です。
空港において、航空機の出発および到着に伴うさまざまな地上支援業務を「グランドハンドリング」、それに関わるスタッフを「グランドハンドリングスタッフ」と呼びます。
グラハンの主な仕事内容には、次ようなものがあります。
- 航空機の駐機場所から出発ゲートまでの牽引作業
- 機内への荷物の搬入
- 到着空港では搬出
- 飛行機を駐機場から誘導路へ押し出す
- 到着機の到着ゲートへ誘導
- 旅客の乗り降りの際のブリッジの操作 など
今後、数回にわたり、このグラハンの業務をご紹介して行きたいと思います。
まずは、入門編からです。
最近は「○○女子」と言う言葉が多いですね。
実は、航空の世界でも、最近「グラハン女子」が増えています。
採用時に自らグラハンを希望する女性も多く、採用担当者は、グランドスタッフと間違ってないか確認することがあるそうです。
実際に空港で見ていても、グラハンに携わる女性多いですね。
現在ANAでは、グランドハンドリングスタッフの約2割が女性とのこと。
今後、ますます女性が進出する仕事かもしれませんね。
航空各社や、機材の大きさなどによる違いはありますが、飛行機の到着から次の出発まで、国内線で概ね50分~60分、国際線で60分~100分と言った時間が必要となります。
この時間を「ステイタイム」と呼びます。
ANAでは、3名1チームの態勢で、グランドハンドリングの仕事としては、主なものだけでも、乗客の乗降用ブリッジの操作・貨物の搬出搬入・作業を行います。
よく航空会社の定時出発率で評価されますが、定時出発には、まさに彼(彼女)らのチームワークが必要不可欠なのです。
電車やバス、公共機関では、ダイアとの定時性が求められますね。
では、飛行機ではどうでしょうか?
もちろん、飛行機においても、遅れずに定時で運航することが求められます。
実際の遅延の定義ですが、アメリカ連邦航空局では、15分以上の遅れをもって遅延と定めています。
もちろん、航空会社はタイムテーブル通りに出発するように努力していますので、私たち利用者も協力していきましょう。
飛行機がプッシュバックを終え、エンジンを始動し、自力滑走に入った際に窓の外を見て、こちらに向けて手を降っている人の姿に気がついたはありませんか?
あのお見送りが日常的に見られるのは、日本だけ
彼らは、自分が乗った機体の出発準備を行ってくれたグランドハンドリングスタッフや整備士です。
実は、この手を振る光景が日常的に見られるのは日本だけ。
「Good-Bye Wave(グッバイウェーブ)」と呼ばれています。
元々1970年代に那覇空港でANAの1人の整備士が個人的に始めたそうで、マニュアルに書かれたものではありません。
その後、那覇空港から全国のANAが就航する空港に広がり、現在では国内の他社や、国内エアラインの海外拠点でも行われています。
「きちんと整備しました。行ってらっしゃい!」
それには、そんなメッセージが込められているそうです。
我々が定時で出発できるのも、実は、このグランドハンドリングスタッフのお陰なのです。
雨の日も、風の日も、暑い真夏、凍える真冬でも、常に外で定時運航に向けて作業を頑張っているグランドハンドリングスタッフには、賞賛を送りたいですね。
出発の際、私たちも「行ってきます。ありがとう」の意味を込めて、並んでいるグランドハンドリングスタッフや整備士にぜひ手を振ってみてください。
更に大きく手を振ってくれるはず。
きっと楽しい旅の出発になるでしょう。
今回は、ANAのグランドハンドリング業務を紹介しました。
なお、航空会社によって内容に差異がある可能性があります。
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