犬は、1匹じゃ可哀想?多頭飼いをする前にチェックしておきたいポイント
もう1匹犬を飼いたいと思ったとき、チェックしておくべきポイントを紹介。先住犬の年齢や性別、行動や健康状態などを考えて、本当に2匹以上で飼った方が幸せなのか、イメージしてみましょう。
ここ数年で急速に増えたと感じる、犬の多頭飼育。
同じ犬種同士の場合もあれば、さまざまな犬種で大きさもバラバラなケースもあります。
SNSなどで、楽しそうに犬同士で遊んでいたり、家の中で寄り添って寝ていたりする姿を見かけると、「うちももう1匹…」と思うことがあるでしょう。
多頭飼育をしたいと思っても、実行に移すのはちょっと待ってください。
今回は、その前にチェックしておくべきポイントをお伝えします。
多頭飼育を始めるきっかけとして、次のようなお話を聞くことがあります。
- 「ひとりで寂しそうだから…」
- 「忙しくて、あまり散歩へ行けないから…」
ちょっと立ち止まって考えてみましょう。
1匹でさえも、お散歩へ行く時間や関わる時間が確保できないのに、これが2匹になってしまったら、「かわいそう」な犬が増えてしまう結果になることがあります。
まずは、「今飼っている犬の暮らしが、幸せであること」が大切です。
多頭飼育をする際には、年齢差もチェックしてほしいポイントです。
3歳程度の年齢差があって、先住犬が高齢ではないのが理想です。
あまり年齢差がなく、また先住犬が2歳未満の場合は、これ以降、まだ先住犬の行動も大きく変化することがあるので、対応するべき問題が大きくなってしまうことも。
先住犬が3歳程度になり、生活が安定していると感じられる状態であれば、新たに犬がやってきても、落ち着いて向き合う時間を作りやすいでしょう。
一概に性別だけで、相性については何とも言えませんが、同じ性別同士の場合はライバル関係になりやすい部分があるので、注意が必要です。
また、オスとメスで飼育する場合は、不妊手術を受けさせるなど、思わぬ妊娠やケンカなどのトラブルを避けるための対処が必要になってきます。
今現在一緒に暮らしている犬に、次のような問題がある場合、多頭飼育をすることはお勧めできません。
- 深刻な吠えや噛み
- 治療が必要な病気 など
後から迎え入れた犬が、先住犬を見て学習してしまうこともありますし、環境の変化によって先住犬の問題行動や病気が悪化してしまうことがあります。
多頭飼いをしたいと思ったら、まずは先住犬が抱えている問題をクリアにしてからにしましょう。
地震・火事・洪水など、さまざまな災害が起こったときに、犬たちの命を守ることができるかどうか、想定してみてください。
家族の人数やお住まいの場所、犬の数や大きさによって、災害時の対策は異なってきます。
何が起こるか分からないので、必ず準備をしておいた方がいいですね。
多頭飼いをイメージしてみて、いかがでしたでしょうか。
「多頭飼いした方が幸せだろうに、うちではしてあげられない」と思ったとしたら、それは違います!
犬たちはオーナーさんとの暮らしが充実していれば、一匹であってもとてもハッピーなので、心配しないでくださいね。
また、多頭飼育をしたいと思ったら、夢を描いて始めた多頭飼いが、「こんなはずじゃなかったのに…」とならないようにしたいですよね。
チェックするべきポイントを見て、できる準備をしてから迎え入れましょう。
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「イヌと人の笑顔を少しでも増やす!」という目標のために、
Vancouverへ渡航。
現地のドッグトレーナー養成学校で、「おやつや体罰を使わない」
オーナーさんとイヌの絆をつくる というトレーニング方法を学ぶ。
卒業後はドッグウォーカーや、Dog daycare
(犬の預かり施設)に勤務。
帰国後、動物病院での業務を経験。
Dog indexドッグトレーナー 神奈川担当として活動中。
神奈川県内の動物病院にてパピー教室、相談会を担当。
*College of Canine Behavioral Science(Vancouver, Canada)卒業
*動物看護師統一認定機構認定 動物看護師
*愛玩動物飼養管理士
*愛犬飼育管理士
パートナー犬は、2011年生まれのシェルティー。
Kiitos(キートス)♂です。
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