【子どもの適応障害】原因は、新生活のストレス!? 進学・進級が引き金に!
子どもの適応障害の原因・症状・ストレスサイン、そのとき家族にできることを紹介。進級や進学、新しい先生など、生活環境の変化がある時期は要注意。症状がひどくなると不登校や引きこもり、うつ状態を引き起こすことにも…。
こんにちは。メンタルケア心理士の桜井涼です。
新生活が始まって少し経つと、疲れが出てきます。
ゴールデンウィーク明けくらいから、新入社員などにいわゆる「五月病」と言われる症状が見られる場合がありますが、そういったことは大人の世界だけに限りません。
この時期、新しい環境や先生などに適応できず、生活に支障をきたしてしまう子どももでてきます。
そこで今回は、進学・進級といった新生活が引き金になることがある「子どもの適応障害」についてお話をしたいと思います。
進学や進級などによって生活環境が変わると、疲れやストレスが溜まってしまう場合があります。
これらのストレスにうまく適応する(なじむ)ことができないため、心身ともに症状が出て、日常生活をうまく送れなくなったり、学校生活に支障をきたしてしまったりするのが適応障害です。
ストレスを伴う出来事や環境に置かれたとき、人は適応しようとします。
それでも適応できないほどの強いストレス因と、本人の性格や環境などが絡み合って、身体的・精神的な不調が起こります。
適応障害は、大人だけではなく子どもにも起こるのです。
ひどくなってしまうと不登校や引きこもり、うつ状態を引き起こすことにもなりますので、放っておいてはいけません。
症状として挙げられるのは次のとおりです。
- 落ち込みや神経不安
- 不安感が強い
- 食欲不振
- 朝起きられない
- 頭痛や腹痛
- 肩こりや腰痛
- 何をしてもすぐ疲れる
- 風邪を引きやすい など
子どもは、適応できないことをストレスサインとして、家族に送っている場合があります。
話してくれれば良いのですが、何も言わないケースも多いのです。
- 好きな食べ物なのに反応を示さない
- 寝つきが悪い
- 目線を合わせない
- 爪を噛む
- 返事をしない
- 「ウザイ」や「むかつく」、「疲れた」といった言葉をよく使う
- 身体的な痛みや症状を訴える など
お子さんの様子が、普段と違っていないかと見ておくことが大切です。
様子が変だと気づいたら、「どうしたの?」と声をかけてあげてください。
適応障害へと進行させないようにするためです。
初めのうちは、頭痛や腹痛、風邪症状を疑わせたり、体の痛みを訴えたりするケースが多いので、小児科や内科、整形外科などを受診することになるかと思います。
ですが、適応障害(適応が難しい)の場合は、原因となっているストレス因をなくさなければ、症状の改善は望めません。
受診しても体のどこにも異常が見られず、治らないような場合は、「心療内科」のようなストレスからくる体の不調を専門とする診療科を受診することが大切です。
ストレスの原因となっているものを見つけ、それを解決することができれば、症状は改善されます。
そのときに家庭でできるのは、体や心を休められるように環境を整えてあげることです。
この辛さは、本人しかわかりません。
それなのに、「気持ちの問題だ!」「もっと頑張れよ!」「甘えるんじゃない」などと言われると、余計に悪化してしまいます。
一番つらいのは、本人。
気持ちを理解してあげて欲しいと思います。
ストレスには個人差があります。
抱えている苦しみを言葉で伝えられる子もいれば、「ウザイ」「疲れた」としか言わなかったり、表情が乏しかったりとうまく表現できない子もいます。
我が子がどのような状態なのか、日頃から表情や言葉を気にかけてみていてください。
早期にサインに気づくことができれば、それだけ辛い思いをさせなくて済みます。
|
|
|
|