「会社行きたくない」臨床心理士が教える、休み明けのモチベーションダウンを防ぐコツ

お正月休みやお盆休み、GWなどの連休明けや月曜日に起こりやすい「出社拒否症候群」を予防するには、仕事のモチベーションを上げるのが効果的!お金も道具も必要なしです。

執筆者: 石割美奈子 職業:臨床心理士 メンタルコーチ プロ家庭教師
休み明け、仕事のモチベーションダウンを防ぐ方法

こんにちは、 えむ心理研究室の石割美奈子です。


連休は仕事もなくのんびり出来ますが、一方で出社拒否症候群を招きやすいもの。
GW・お盆休み・お正月休みなどの長期休暇明けだけでなく、土日のお休みを挟んだ月曜日にも「休み明けに会社に行きたくない…」という気持ちに陥りがちです。

連休明けの出社拒否症候群の原因は、次のようにいくつかあります。

 

  • 「連休によって心身のリズムが崩れてしまった」
  • 「ストレスのない環境に慣れ、適応力が落ちた」
  • 「もともと仕事や職場に不満があり、その環境を長期間離れることで嫌気が増した」など


ですが、今回は原因に焦点を当てるのではなく、出社拒否を防止する方法に着目したいと思います。

 

出社拒否症候群への一番の薬は?

出社拒否症候群への一番の薬は、仕事へのモチベーションを上げること。

連休中に簡単にできる「仕事へのモチベーションを上げる考え方」をご紹介します。

 

▶関連コラム

「会社に行けない」「仕事に行きたくない」を防ぐ、土日連休の過ごし方

 

1. 自分の役割を再認識する

仕事のモチベーションを上げる考え方 その1は、「自分の役割を再認識する」です。

誰しも、職場では役割を持っていると思います。
役割とは、受け持っている仕事だけを指すのではありません。


明るく元気な人は、職場の人たちからムードメーカーと思われていることと思います。
愛嬌がある人は、マスコットキャラ的な存在になっているでしょう。
同僚や上司の悩みを聞くのが上手い人は、彼らにとってなくてはならない人なはず。

 

 

職場における仕事面・人間関係面で、あなたの役割を思い浮かべましょう。
そして、「それだけ自分は役に立っているんだ!」と気持ちを上向きにしていきましょう。
連休明けに職場に向かうモチベーションのひとつになるはずです。

この時、もし「役割があることが、むしろ重荷…」と真剣に悩むようなら、ちゃんとしたリフレッシュ時間や心身の治療が必要かもしれません。

2. 職場での楽しみを思い出す

仕事のモチベーションを上げる考え方 その2は、「職場での楽しみを思い出す」です。


職場での楽しみ。
いくつ思い浮かびますか。

職場での楽しみを思い浮かべることも、仕事へのモチベーションにつながります。

 

楽しみは、仕事以外のことでOK!

仕事面での楽しみと限定すると、なかなか見つからないかもしれません。
仕事は、基本的に誰しも大変でしんどいものだと思いますので…。
ですから、できるだけ仕事以外のことで楽しみを見つけましょう。

 

  • 「職場の窓から見える風景が好き」
  • 「社員食堂のランチがおいしい」

 

これらももちろんOKで、全く問題ありません。

不純な動機でも大丈夫!
  • 「隣の課のイケメンが目の保養になる」
  • 「声フェチなので部長のダンディボイスを聞くのが楽しみ」
  • 「新入社員のフレッシュさに癒される」


…バッチリです。

楽しみを具体的に見つけることで職場の印象を良くし、「行くのが楽しみ」と思えるようにしていきましょう。
この場合も、何一つ楽しみが見つからないようなら、心身の健康の見直しが必要かもしれません。

3. 自分が職場で活躍しているシーンをイメージする

「仕事のモチベーション」を上げる考え方 その3は、「モチベーションの高い自分が職場で活躍しているシーンをイメージする」です。

 

積極的にイメージの力を借りる。

さらに、積極的にイメージの力を借りて、モチベーションを上げていきましょう。

想像してみてください。
モチベーションが高いあなたが、職場ではつらつと仕事をしている風景を。
上司や同僚とも和気あいあいと、適度な人間関係を築けている状態を。
もちろん、仕事はバリバリ片づけ、他の人の分まで快く手伝っている様子を。

 

大事なポイントは?

大事なのは、イメージしている状況を楽しむこと。

そして、リアルなイメージの中にほんの少し脚色すること。

 

例えば、いつもはあまり元気にふるまうことができていなくても、イメージの中では明るく挨拶し、はきはきと会話している様子を思い浮かべましょう。


「理想の自分」まで行ってしまうと、現実と乖離(かいり)しすぎてイメージトレーニングが逆効果になってしまうかもしれません。
ですから、「いつもの自分よりちょっとデキる自分」くらいを想像すると良いと思います。

 

イメージが上手にできれば、デキる自分に近づける ⇒ 褒められて自信がつく

イメージが上手にできれば、職場でも「連休前よりちょっとデキる自分」として行動できますよ!

そうすれば、職場の人たちからも褒められ自分に自信がつくでしょう。
すると、「連休中の仕事に行きたくない気持ちは何だったんだろう?」と不思議に思うくらいになります。

この場合も、「いつもよりちょっとデキる自分」がまったく思い浮かばず「連続ミスしている自分」「叱られている自分」等ネガティブな姿しか思い浮かばないようなら、気持ちがすごく疲れてしまっていて現実や自分自身を客観視できなくなっている可能性があります。

モチベーションダウンを防げてこそ一人前の社会人!

「連休明けの出社拒否症候群を予防するために、仕事へのモチベーションを上げる方法」として、今回はお金も道具も何も必要なく、ただ想像力を十分に活用すれば良い「考え方」に焦点を当ててご紹介しました。


休み中に「仕事に行きたくない…」と思いながら読んでいる方に、少しでも参考にしていただければ幸いです。

 
 コラムニスト情報
石割美奈子
性別:女性  |   職業:臨床心理士 メンタルコーチ プロ家庭教師

えむ心理研究室室長、臨床心理士の石割美奈子と申します!よろしくお願い致します。

スポーツトレーナー、メンタルコーチ、心理相談員の経験を経てさらに心理学を深く学ぶ必要性を感じ、東京国際大学大学院臨床心理学研究科(博士課程前期)を修了。
臨床心理士の資格を得て、心理カウンセラー、メンタルコーチ、スポーツメンタルトレーナー(テニス・バレーボール等)、およびプロ家庭教師として活動しております。

2013年、心理学・教育学・スポーツ科学の統合的な研究と専門性を活かしたメンタルサポートをポリシーとする「えむ心理研究室」を立ち上げました。


【臨床心理士および「家庭教師カウンセラー」として】
心理カウンセラーとしては、精神分析を専門としており、主にカフェにてカジュアルなかカウンセリングを提供しています。
訪問心理療法、オンライン相談も承っております。

また、全国でも珍しい【臨床心理士でありプロ家庭教師でもある「家庭教師カウンセラー」】として、ご近所から遠方にお住いの方まで、幅広く学習支援と心理的な支援を同時にさせて頂いております。

得意な相談内容は以下のとおりです。

・不登校・ひきこもりの方と親御さんの支援
・発達の特性を持つ方と親御さんの支援
・夫婦関係の改善支援
・親子関係の改善支援
・精神分析的リワーク(復職支援)
・職場の人間関係の改善支援

日常生活ではなかなか得られない、心理的な洞察を深める和やかな相談時間をお約束します。

日本では「カウンセリング」というとまだまだ抵抗のある方も多いかと存じますが、より充実した日々を送るためのツールのひとつととらえて頂ければ光栄です。
どうぞお気軽にご相談ください。


【メンタルコーチとして】
スポーツ選手の方、
難関校合格を目指す大学受験生さん、
コミュニケーションに課題を感じる方を対象に、
メンタルコーチングをさせて頂いております。

勝利のために、夢を叶えるために、より良い対人関係のために。

精神分析を主軸とした自己洞察やイメージトレーニング、ロールプレイングなどを通じて一緒にがんばってまいります




コラムlatteでは心理学関連の記事を担当させていただきます。
ご覧くださった皆様にひとつでも参考にしていただける部分があるような、皆様の役に立つ記事を書き続けてまいります!


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