着なくなった古い着物を簡単リメイク2 -浴衣・前掛け・風呂敷を使ったハンドメイド作品作り-

執筆者: 猫町フミヲ 職業:古雑貨カフェ経営
まだまだある着物リメイク

タンスに眠っている着なくなった着物。
「気軽に着るのは難しいし、捨てるのはもったいないし、なんとかして有効活用できないかしら」

そんな悩みにこたえるべく、着物の簡単リメイクを提案したのが以前のコラムです。

 

 

しかし、この記事で取り上げたものは手縫いでできる和小物が中心でした。
着物は山のようにあるのに、そんな小さなものじゃ間に合わない!という声も聞こえてきそうですよね。

そこで今回は面積の大きなものや、より実用的なリメイク品を中心にご紹介したいと思います。
また、着物だけではない古布の魅力もお伝えできたらと思います。

 

浴衣で「のれん」

面積の大きなもので、簡単なものの代表格がのれんです。
着物の生地をたっぷりと使いながら、美しく、存在感があり、また季節感も楽しめます。
ミシンも直線縫いですし、初心者の方も大丈夫。

こちらは浴衣を使って作ったのれん。
相撲部屋の浴衣です。
夏らしい爽やかさが嬉しいですね。

 

 

前掛けで「バッグ」

古布で作るリメイク品はどれも独特の風合いがあり、魅力的なものですが、古布といっても着物ばかりではありません。


例えばこちらの前掛け。
昔から商売をされているお家には眠っているかもしれませんね。
これが非常に使えるんです。


 

古い前掛けの魅力は何と言ってもその丈夫さです。

帆布で出来ているのでとてもしっかりしています。

この丈夫な生地には鞄がぴったりです。

 

こちらはショルダータイプ。

前掛けの紐もそのまま使ってしまいましょう。アクセントにもなって素敵です。

 


 

こちらはトートタイプ。私自身が愛用中のものです。

祖父の形見の前掛けを鞄に作り替えました。

右から文字が書いてあるので戦前のものです。

字体もレトロでとても気に入っています。



 

前掛けはとにかく丈夫なので、かなり使い古したものでもリメイクに使えるすぐれもの。

もちろん洗えますし、捨ててしまうのはもったいないですよ。

 

風呂敷で「エプロン」

タンスから出てきがちなものに風呂敷がありますよね。
風呂敷は多用途に使えて非常に便利なものですが、そんなにたくさんはいらないですよね。
面積の大きなものや丈夫なものは、生地として何かを作ってしまうこともできます。

こちらは風呂敷で作った割烹着タイプのエプロン。
愛用して着古してしまいましたが、風呂敷もここまで使えば満足していることでしょう。
エプロンなので洗える生地で作りましょう。



どこかの店の屋号の入った風呂敷だったのでしょうか。
ところどころに電話番号などが入っていて、楽しい気分になってきませんか。
前掛けや風呂敷のリメイク品には、そういう作り物ではない楽しさがあると思います。
その時代の空気を丸ごと楽しんでしまいましょう。


 

おわりに

着ないままタンスにしまっているだけの着物や、なんとなく残してある前掛け、使わないままの風呂敷など、古布の種類は実に豊富でそれぞれが何かに生まれ変われる可能性を秘めています。


丈夫さはないけれども美しいものはタペストリーやのれんに、使い古されているけれども丈夫なものは鞄や作業着に。

新しい布にはない色彩や質感を目いっぱい楽しんでみたいものです。

 

著者 猫町フミヲさんの経営するカフェ
古雑貨・手づくり雑貨カフェ「木琴堂
http://mokkindou.exblog.jp/

〒678-0174
兵庫県赤穂市砂子(まなご)95-6
営業日 木・金・土曜日
営業時間 10:00-16:00
 
 コラムニスト情報
猫町フミヲ
現在地:兵庫県赤穂市  |   職業:古雑貨カフェ経営

はじめまして。
猫町フミヲと申します。
古雑貨カフェ「木琴堂」を経営しています。

いろいろなことを考えたり、感じたりしながら毎日を丁寧に生きたいと思っています。
文房具と猫と相撲と月と青と一人でいることが好きです。
どうぞよろしくお願いします。

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