鍼灸治療のプロが教える!肩こりの原因と改善方法 -猫背やブラジャーが肩凝りのもと?-
肩コリとはそもそも何でしょう?
後頭部から肩、肩甲骨にかけての筋肉の緊張を中心とする不快感、違和感、鈍痛などを伴う症状を指します。
症状が悪化すれば、コリを感じる部分が拡大したり、頭痛や顔面痛、さらには上肢の痛みを伴ってくる場合もあります。
原因は大きく3つに分けられます。
一つ目は、いわゆる「肩こり」の中で特に病的な原因を伴わないもので、女性に多く、筋肉量そのものが日常生活や仕事の運動量をこなすレベルより足りない場合です。
二つ目は原因となりうる疾患が存在する場合です。
これもさらに細分化すると、整形外科的原因(骨や筋肉、神経などに起因する)、内科的原因(さまざまな内臓疾患や、リウマチ、血液疾患などに起因する)、心因性疾患(いわゆるストレスに起因する)に分けられます。
近年の傾向は、このストレス性の原因の中にパソコンなどの作業による同じ姿勢保持や眼精疲労、さらには運動不足なども含まれてきています。
よく外国人には肩こりはないと言われますが、本当でしょうか?
実は肩こりは日本人だけのものではなく、外国人にもしっかりある症状なのです。
外国語、特に英語では「sore shoulders」とか「shoulders pain」などと表現することはありますが、いわゆる直訳で肩コリとなる表現がないだけなのです。
筋肉の凝りや疲労に直接対処する方法として、整形外科での治療があります。
これは消炎鎮痛剤や筋弛緩剤の投与、シップを張る、レーザー照射やときには神経ブロックに及ぶこともあります。
こちらもやはり筋肉に直接働きかけるもので、鍼治療、灸治療、按摩、指圧などがあります。
病的や器質的疾患がない場合の肩こりは、ほとんどがつらく感じる部分の筋肉の血行障害が原因です。その改善には、入浴や温シップ、また使い捨てカイロで温めるという方法があります。
またストレスによる肩こりの対処法としては、軽いウォーキングなどの運動に加え、それを行うためのスポーツウェアを楽しみながら選んでみるとか、ウォーキングの最中に植物の名前を憶えていくとか、日常を離れた楽しみを見つけるのも対ストレスには効果があります。
近年増えたパソコン作業に起因する場合などは、1時間に一度背伸びをしたり、ひじや肩のストレッチをしたり、さらには貧乏ゆすりさえも効果があります。
一般的な肩こり予防法としてはストレッチ、ヨガ、余裕のある洋服を着るなど、一般的にはかなりいろいろな方法が常識的なものとして広く知られています。
ここでは治療家としての私から、たぶん皆様はあまりご存じない二つのことだけをお伝えいたします。
パソコンによる業務をはじめ、デスクワークが多くなってきた現代。猫背が肩こりの一つの要因になっている場合があります。
さあ猫背はどうしたら治る?
というより、まずはなぜ猫背になるのか?
猫背のほとんどは、何らかの原因でのど側に緩やかにカーブしている首の骨がより一層変形した場合を指します。
鞭打ちや前かがみのデスクワークなどが多くの原因です。
この場合、必然的に顎が上がり、目線がななめ上向きになります。
これでは日常生活に不便をきたすので、目線を下げようとします。
ところが頸で修正しようとすると、首のカーブは他の原因できつく変形しているので、頸で修正して顎を下げようとしてもうまくいかない。
さてどうするか?
背中を丸めて目線を修正するしかないのです。
さて賢明な方はこの辺でもうお分かりですね。
猫背を治すために、昔のように背中に物差しを入れたり、現在の矯正下着や補正着を付けるか?
ナンセンスです。
ただ一つ、常に顎を引くことだけを意識する!
ただこれだけで、自然と猫背は治ります。
女性限定です。
ほとんどの方はブラジャーを使用していると思います。
普段きっちりとしたブラジャーを付けて仕事や昼間の生活を送っている人は、就寝時もつけっぱなしにすることが肩こり予防につながるそうです。
ブラジャーを付けると、血流が多少疎外されます。
就寝時外すことによって一時的に回復しますが、つける外すを繰り返していくことによって血流が悪い方へ移行していくそうです。
人間の体は本来怠け者なので、いちいち状態に合わせて頑張るのではなくある程度の状態が保てることが分かるとそちらの状態に合わせてしまっていくものなのです。
それともう一点、ホックの数。3つのものが一番肩こり予防に繋がるそうです。
さまざまな対処法を試しても症状が改善されない、もしくは逆に増大する場合は、原因で述べた疾患や重大な原因が隠れている場合がありますので、整形外科や内科に相談することをお勧めいたします。
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