今後の土地の価値はどう推移する?お値段が下がる可能性のある土地を大胆予想!
こんにちは、不動産鑑定士の田井能久と申します。
前回は、土地の値段が高い場所のお話をしたので、今回はその逆で、土地の値段が低い、または今後低くなると予想される場所の話をしたいと思います。
そもそも論として、人はどんなところに住んできたかという点では、地震や水害の危険性が少ない安全な所に、居を構えていました。
従って、地盤が安定し高台の土地が好まれてきたわけなので「山」とか「丘」とか「上」という字が付く地名は良いとされています。
もっとも、近年は宅地開発などにより、地名が変更され「○○が丘」という地名が至る所で付けられ、現在の地名では当てにならないという指摘はありますが、古い町名が残っているところはそれなりの意味を持っていると思います。
一方「池」や「沢」や「洲」などの、さんずい偏の漢字や水辺に見られる生物(鶴、鴨、貝)の名前が付いた地名は、海や川が近かったり、低湿地帯だったりしたようです。
東京で有名なエリア「渋谷」は、確かに青山方面から下っていくと現れる谷地で、宇田川や渋谷川が合流する低地だったのが今でも伺えます。
そんな渋谷も、今では世界的にも有名な商業地を形成しているので、過去の状況は忘れてしまいそうになります。しかし最近のゲリラ豪雨の被害状況などを見ていると、やはり土地の持つポテンシャルや地位(じくらい)が心配になります。
もちろん、渋谷ぐらいに発展し、都市整備も出来ていれば良いのですが、地方都市で、ましてや住宅地であった場合はどうでしょうか。
駅が近いとか店舗が多いという利便性で、土地の価値が上がってきたものを考えてみましょう。
今後、自宅で仕事が可能となり、買い物もインターネットで済ませることが出来るようになってくると、それまでのセールスポイントであった「利便性」のメリットが薄れる恐れがあります。
地歴や地勢から調べて、安全で安心出来る土地に需要が回帰していく可能性があるような気がしてなりません。
そして、都市の拡張により無理矢理に作った地域の土地の価値は、どんどん下がっていくと予想出来るでしょう。
いかがでしたでしょうか。
お洒落なカフェがあるとか、ショッピングセンターに近いところも良いですが、古い地図を見たりして、その土地の歴史を探るのも大切なのではないでしょうか?
今後土地の購入を検討される方は、是非参考にしてみて下さい。
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