「秋の七草」種類と由来!お月見に合う和花の飾り方
こんにちは。フローリストの宇野知子です。
秋の風を感じるようになってきましたね。
秋になると、和花を目にする機会が増えてきます。
敏感に四季を感じ取る私達日本人は、昔から和花を見て、季節を想う心が備わっているように感じます。
今回は「秋の七草」についてご紹介します。
新春の「春の七草」と同じように、秋にも「秋の七草」があります。
「春の七草」は、長い冬の終わりに、新芽の滋養を「お粥」にして食し、無病息災を祈願します。
これに対して「秋の七草」は、秋から冬に向かう前に咲く花を、慈しみ愛でるものと言われています。
- マメ科 ハギ属
萩は、古くから日本人に愛され、万葉集にも群を抜いて多く読まれています。
葉を煎じて、解熱などの民間薬として利用されました。
- イネ科 ススキ属
草原に多い大型多年草です。
葉の淵はざらつき、手が切れます。
茎頂に大きな穂を付け、中軸から10数本の枝を出します。
- キキョウ科 キキョウ属
山野に広く分布していましたが、近年は開発で生育環境が失われたのと乱採取によって、都市周辺の自生は絶滅状態です。
庭で栽培されている物は良く見かけます。
漢方では、根を、桔梗根として薬用に使われています。
- ナデシコ科 ナデシコ属
繊細でなよなよした風情が、日本人に好まれて栽培する人も多いです。
名前は、花が可愛いので、撫でるから転じたといいます。
- マメ科 クズ属
葛粉は、この植物の根っこから採った澱粉が本物です。
- キク科 ヒヨドリバナ属
実際に、野生のこの植物に出会うのは稀です。
庭に栽培されるのが一般的です。
元々は中国から渡来したと考えられています。
- オミナエシ科 オミナエシ属
日当たりの良い草原に生える多年草。
背の低い草原に多いのですが、ススキなどが繁茂するに従い、近年少なくなりつつある植物です。
旧暦8月15日の夜を「十五夜」といい、稲穂に見立てた薄(すすき)、秋草、お団子、季節の野菜を供えて、実りに感謝しながらお月見をする風習のことです。
私の育った地域では、お月見の日の夜、日が暮れた後。
縁側にテーブルを出し、薄を飾り、そこにお団子やお菓子がお供えされます。
これは、準備が整ったサインです。
地域の子供達が、袋を持って現れます。
赤飯のおにぎりやお団子。市販のお菓子や茹で卵もあり。
これらをすべて、子供たちがさげて(頂いて)行きます。
暗黙のルールで、一人一つずつです。
幼い頃の楽しみな行事の一つでした。
今でもこの風習は続いているのでしょう。
旧暦8月15日の夜を「十五夜」といい、月は1年で最も美しいとされ「中秋の名月」と呼ばれています。
また、十五夜から約1ヶ月後の旧暦9月13日(新暦10月中旬~下旬頃)にも、月見をする風習があり、これを「十三夜」または「後の月」と呼んでいます。
そしてお月見は、十五夜か十三夜のどちらか一方しか観ないことを「片見月」といい、縁起が良くないといわれています。
できる限り、2回のお月見を楽しみたいですね。
この季節は、花屋さんにも多くの種類の和花が入荷しています。
また、野山に出かける機会があれば、自然の中で眺めてみるのも良いですね。
そっと摘んで、大切に飾ってみてください。
昔から伝わる風習に触れ、秋の草花を飾り、秋特有の雅な気分を楽しみましょう。
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フローリスト
フラワーコーディネーター
フラワーショップ『La vie en Fleur』経営。
花教室運営に加えて、親子で楽しむ花のある生活を提案、
通信講座を企画し発信しています。
フラワーアート作家としても活動。
手作り雑貨サイト等で販売もしています。
著書
『花育のすすめ』(三省堂)
HP
La vie en Fleur
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