里芋(さといも)の栄養成分と健康効果!ぐつぐつ芋煮の作り方レシピ
9月に入り、すっかり秋らしくなってきましたね。
過ごしやすい気候でまさに行楽シーズンといったところです。
私の住む山形県の秋と言えば、なんと言っても芋煮会。
家族や仲間とする芋煮会は毎年この時期の楽しみでもあります。
社会人になるまで、芋煮会は全国共通の秋のレジャーだと思っていました。
山形や仙台特有の楽しみ方だと知った今は、より一層貴重なことのように感じます。
そこで、今回は芋煮の主役、里芋について書いてみたいと思います。
里芋はサトイモ科サトイモ属の一年草木。山で採れる山芋に対し、里で採れるから里芋と呼ばれるようになったと言われています。
原産はマレー半島付近の熱帯地方ですが、中国を経て日本に渡来しました。
コメよりも歴史は古く、稲作が始まる前の日本の主食だったのではないかと推定されています。
江戸時代にサツマイモが登場するまでは、イモの主役として里芋が栽培されていたそうです。
里芋の旬は秋から冬にかけて。まさに今が旬の野菜ですね。
選ぶときは泥付きで適度な湿り気があるもの、おしりがふかふかしていないものを選びましょう。
洗い芋は便利ですが傷みが早いので、すぐ使い切るのが好ましいです。
泥付きであれば、泥をつけたまま冷暗所で保存し、穴を掘って埋めておけばだいぶ日持ちします。
泥をきれいに洗い落とし、皮のまま熱湯で3分ほど茹で、冷水にとってから手で剥くとツルリと外の皮が剥けて手が痒くならずに済みます。
まだ完全に火が通っていない状態なので、その後は加熱調理しましょう。
里芋の成分はほとんどでんぷんで構成され、加熱することにより消化吸収しやすくなります。
独特のぬめりがあるのが特徴です。
里芋に含まれるぬめりは食物繊維の一種でガラクタンやムチンという成分。
タンパク質の吸収をよくする働きがあるので、肉・魚・大豆製品など、タンパク質を含む食品と食べ合わせるとより効果的です。
ぬめりはなべがふき零れる原因ともなりますし、調味料の味も入りにくくなりますので、皮を剥いた後はすぐに水に浸し、いったんその水を捨ててからたっぷりの塩でこすり洗いし、茹でこぼしてぬめりを取り除いてから調理しましょう。
また、里芋はイモ類の中でもっともカリウムを多く含んでいます。
カリウムは体内の余分な塩分を体外に排出する働きがあり、むくみの予防と改善に効果が期待できます。
そして、里芋は食物繊維を豊富に含み低カロリーなので便秘の改善やダイエットに効果的な食材でもあります。
芋煮の定番食材のこんにゃくやきのことの食べ合わせは、血中コレステロールの低下や高血圧、がん予防により効果的に働きます。
すがすがしい秋晴れのもと、気の合う仲間とする芋煮会はとても楽しく気持ちのいいものです。
炭火のなかでは焼き芋も一緒に作ったり、横でバーベキューも楽しんだりと山形県民はそれぞれ楽しんでいます。
○材料
- サトイモ・・・300g
- 牛肉細切れ・・・300g
- 平こんにゃく・・・1枚
- まいたけ(しめじでも可)・・・1袋
- 豆腐・・・1丁
- 長ネギ・・・1~2本
※醤油・・・100cc
※酒・・・40cc
※砂糖・・・大さじ2~3
(※の調味料はお好みで調整してください)
- 里芋は皮を剥き、一口大に切り、水洗いして塩揉みし、そのまま茹でてぬめりを取る。
- 平こんにゃくは一口大に手でちぎり、さっと下茹でする。(①と同時でも可)
- ざるにとった①と②を再度水(分量外)から茹でる。
- ネギを斜めに切り、まいたけは洗って食べやすい大きさにカットしておく。
- ③が煮立ってきたら、アクを取りながら里芋に火が通るまで煮込み、牛肉と舞茸を入れ、※の調味料で味付けをする。
- 丁寧にアクを取りながら煮込み、最後にネギと一口大に切った豆腐を入れて味を整えたら完成。
地域や家庭によってはごぼうやダイコンを入れるときもあるようです。
具沢山の芋煮は一杯で栄養満点。
みんなで囲めば体も気持ちも満たされますね!
|
|
|
|