スローライフ生活は不便!?地方や田舎で暮らすとき、覚悟したいデメリットまとめ

執筆者: 五十嵐 洋介 職業:まちづくり、地域クリエイター、住宅・不動産ライター
はじめに

こんにちは、山形県へのUIターン移住支援を行っている、五十嵐洋介と申します。

 

「田舎に暮らす」と一口に言っても、住む地域や街の規模によって環境は様々です。

豊かな自然や綺麗な空気に包まれる田舎がある一方、中規模都市であったり、工業地帯の近くに位置する田舎では、そうではないかもしれません。

 

田舎の不便なところも知っておこう

美味しい食材がある地域があれば、特に目立った名産品や特産物がない地域もあります。

さらに病院が少なく、ケガや病気になると周辺市町の病院にまで行かなければならない地域。

近くにコンビニもなければ、生活に必要なお店は全て郊外ということも有り得ます。

自分が移住する場所の環境は、どんな所なのか、田舎というのはどういう所なのか、事前に知っておくことが大切です。

 

「移動の足」は車しかないと思え

田舎には、電車が1時間に1本通るか通らないかという地域がたくさんあります。

 

中にはバスさえ通らないところもあります。

バス停まで歩いて30分~1時間という地域も。

 

公共交通機関のみの移動は厳しい?

これはどの田舎にも言えることかと思いますが、公共の交通機関だけでは行動の目的が達成出来ない場合が多いです。

買い物や病院への行き帰り、ちょっと遊びに行く場合も車は欠かせないので、免許のない方は取得することを是非お勧めします。

 

また、歳を取って自分で運転が出来なくなった場合は、移動手段が極端に限られます。

住むエリアは、将来のことまで視野に入れて考えましょう。

 

 

自然の脅威を忘れるな!

私が移住支援している山形県は、自然が豊かです。

海、山、林、川、滝、渓谷など、本当に心が癒されます。

 

しかし忘れてはならないのが、自然が豊かな地域は、同時に災害の危険も付きまとうということです。

 

自然や動物による様々な災害・被害

台風、大雨、洪水、土砂崩れなどは、全国各地でニュースになっています。

また、緑豊かな地域は、たくさんの花粉が飛散し、紅葉が落ちれば、落ち葉掻きも必要です。

 

冬に雪が降るエリアは、除雪や屋根の雪下ろし作業は欠かせません。

大雪、雪崩といった災害に備えなければならない地域もあります。

 

さらに、虫、動物などによる庭や農作物へ被害が出る地域、イノシシや熊が人間を襲いかねない地域まであります。

 

自然は人に癒しの効果を与えるだけではない、人間の大いなる脅威、大きなストレスにもなるということを、覚えておいて欲しいのです。

 

 

田舎暮らしの生活費は侮ることなかれ

「田舎は都会に比べて出費が少なくなるので、今よりも暮らしは楽になりますよね?」

都会から移住を希望される方で、こういった質問をされることも多いのですが、意外とそうではありません。

 

実際、田舎は家賃や固定資産税などの支払いが安くすむため、都会での暮らしに比べて生活費を抑えられる傾向にはあります。

 

しかし、スーパーなどの商品の価格は、意外と都会と変わらなかったり、企業間の競争が少ないため、逆に高かったりもします。

 

田舎ならではのお金の使い方

さらに、町内会費や祭りへの寄付、冠婚葬祭も地域全体で参加するところもあります。

都会暮らしでは考えられないカルチャーショックを受けるはずです。

 

 

しかしながら米や野菜、果物は、近所の人や農家から分けてもらえたり、アウトドアなどのレジャーにもほとんどお金が掛かりません。

節約さえしっかり行えば、きっと有意義な田舎暮らしを送れるのではないでしょうか。

 

おわりに

ここまで田舎暮らしの良さではなく「負」の部分を語ってきました。

大切なのは、田舎暮らしは「不便」「手間が掛かるもの」と心に刻んでおくことです。

 

交通手段は限られていますし、自然との間に生じるストレスや、意外に多い出費とも戦わなければなりません。

それだけでなく、都会にあるようなお店は少ないですし、営業時間も短い、携帯が繋がりにくい、インターネットが遅いなど「負」の部分を挙げればキリがありません。

 

しかし、それが田舎というもの。

この「負」の環境を楽しめる人だけが、田舎暮らしと長くお付き合い出来る方ではないでしょうか。

 
 コラムニスト情報
五十嵐 洋介
性別:男性  |   現在地:東京都  |   職業:まちづくり、地域クリエイター、住宅・不動産ライター

1982年、山形県酒田市生まれ。
早稲田大学 法学部を卒業後、大和ハウス工業株式会社に入社し、同大学で建築学を学びながら、住宅・マンション・インテリアの設計、都市デザインに従事。その後、SUUMO(株式会社リクルート)をはじめとする住宅・不動産媒体のライターとして活躍し、今まで200社を超える企業や経営者を取材・執筆。
現在、「株式会社 ainak」を設立し、地域活性化、まちづくりに携わる。「酒田市を音楽のまちへプロジェクト」代表。ヤマガタ未来LAB.にて「住まいのナビゲーター」としても活動し、山形県へのUIターン移住支援を行っている。

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