お金持ちなのに不幸な人の特徴とは?「富・所得」と「人生における幸せ」の関係
こんにちは、国際フィナンシャルコンサルタントの荒川雄一です。
さて今回は、「お金」と「幸せ」の関係について、考えてみたいと思います。
あなたは今、幸せですか?
この答えに、即座に「YES」と答えられる人は、「本当に幸せ」なのだと思います。
大抵の場合、「んー、まぁ幸せかな」または、「えー、あんまり今は幸せとはいえないかなぁ」など、どちらにしても明確に答えを出すことができない人が多いような気がします。
それは、何故でしょうか。
わたしが考えるに、それは「幸せ」の定義が、明確に決まっていないからだと思います。
「幸せ」とは、本来自分自身で“意識する”ことが、非常に難しい概念です。
一般的に、わたしたちが考えるのは、世の中の有名人や富裕層、つまりお金持ちと言われる人たちは、きっと幸せに違いないという「感覚」です。
それは、こんな論理です。
「お金がある」→「自分の好きなものが買える、好きなことができる」→「だから、幸せな生活ができる」
しかし、ここで問題なのは、一体「幸せな生活とは何なのか」ということです。
これは、個人個人で定義がまったく違うと思います。
また、「自分は、これが幸せだ」と思っていても、後で考えると全く「思い違い」をしていたということもよく聞く話です。
わたしは仕事柄、お金持ちや富裕層といった方たちとたくさんお会いする機会があります。
また、相続(争族)問題などのお手伝いも行なってきました。
その中でわたしが感じたことは、“お金持ち=幸せ”といった概念が大間違いであるということです。
特に、お金持ちの両親が、子供に欲しいものを与えすぎているケースは、本当に可哀想に思います。
立派な会社と財産を受け継いだにもかかわらず、“お金の使い方”と、“人との接し方”を全く学んでこなかったため、数年で会社を潰してしまった。
このような2代目、3代目をたくさん見てきました。
「好き勝手やってきたのだから、当然だ」といった声もあるかもしれませんが、私はその人たちは、本当に可哀想だと感じていました。
何故なら、彼らはただ与えられ続けることによって、自分で獲得することや与えられないときの打開の方法を教わらず、また学んでこなかったからです。
残念ながら、そのような人は、その後も厳しい人生を歩むこととなるケースがほとんどです。
子供を想い、与え続けることが結果として、子供を不幸にしてしまっているのです。
これは、「お金」がたくさん有る人ほど起こりやすいことです。
従って、“お金持ち=幸せ”といった等式は成り立たないのです。
わたしが常日頃感じることは、どのような状況下においても、“感謝”できる人は、きっと「幸せを感じることができるだろう」ということです。
「幸せ」とは、他人やお金が持ってきてくれるものではありません。
自分自身が、“感じることができるかどうか”だからです。
従って、大切なのは、「幸せ」という仮想の概念ではなく、「幸せ感」を持って生きていけるかどうかだと思います。
そして、どんな状況においても“幸せ”を感じることができる人が、お金を手にしたときに、さらに“幸せ感”を増すことができるのです。
フランスの思想家モンテーニュは、次のように言っています。
「幸せはすべて、その人の心の中にしかない。どこかに探してあるものではなく、その人が決める問題である」
あなたにとって、“幸せ(幸せ感)”とは何なのか。
それが明確にできれば、きっと「お金」とも、有意義に価値のあるものとして向き合っていくことができるでしょう。
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投資顧問会社IFA JAPAN®株式会社ほか、リンクスグループ3社の代表を務める。現在、経営コンサルタントのほか、金融機関に影響を受けない独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)として、国内外の金融商品を用いた「ポートフォリオ・マネジメント・サービス(PMS)®」の評価は高い。
また教育にも力を入れており、講演回数は800回以上。その他、日本経済新聞社、各マネー誌、フジTVなど執筆、出演も多数。
■ライセンス
経済産業省登録 中小企業診断士
国土交通省登録 公認 不動産コンサルティングマスター
日本FP協会認定CFP® 他
■メディア実績(執筆、取材など)
・日本経済新聞 、日経ヴェリタス
・納税通信、税理士新聞
・富裕層向け雑誌「ミリオネア」「NILE’S NILE」
・フジテレビ「とくダネ!」、テレビ朝日「やじうまテレビ!」など
■著書
「海外分散投資入門 ―日本が財政破たんしても生き抜くためのノウハウ―」
(Pan Rolling社)
「海外ファンドのポートフォリオ」(Pan Rolling社)
「着実に年10%儲ける海外分散投資入門」(実業之日本社)
「投資のプロが教える初心者でも失敗しないお金のふやし方」(IFAメディア出版)
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