レトロで可愛い♡イギリスのお洒落なヴィンテージ食器と人気ブランド (1/2)

執筆者: Lady Masala
はじめに

レトロな花柄、抽象的な幾何学模様。

懐かしさと共に、斬新でシャープなテイストを併せ持つヴィンテージ食器。

そのデザインに魅了される人は少なくありません。


ヨーロッパは伝統的に、陶磁器の生産が盛んです。

イギリスにもウエッジウッドやロイヤルドルトンなどの有名な窯元がありますが、1950年代から80年代にトレンドを生み出し、一生を風靡した窯元の多くは、吸収合併を経て閉鎖の道を辿りました。


しかし、そこで作られた食器は、コレクターたちに愛され、大切に引き継がれています。
今回は、ヴィンテージ食器をもっと良く知るために、イギリスを代表する窯元やデザイナー、パターンの特長などをまとめてご紹介しいたします。 

 

新しい価値を創造 ミッドウインター
1910年-1987年

Midwinter(ミッドウインター)は、陶磁器の里として知られるストーク・オン・トレントで、1910年に創業された窯元です。

若き日のテレンス・コンラン卿も、一時ここでデザイナーとして活躍していました。

 

サー・テレンス・コンラン (Sir Terence Orby Conran)

イギリスの家具・インテリアデザイナー。六本木ヒルズレジデンスのインテリアも担当した。


50年代には、スタイルクラフトとファッションシェイプを発表しました。

このモダンで斬新なデザインは、第二次大戦後の、伝統に囚われずに新しい物を創造していこうという気運と同調し、大ヒットしました。 


FashionShape Carmen

 

ミッドウインターを代表するパターンを数多く生み出したのは、専属デザイナーであったジェシー・テイトです。

ビビットなカラーとデフォルメされた花柄、ヴィンテージ好きの方なら、彼女のデザインを一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

 

彼女の作品からは、この時代を象徴するきらめきのようなものが感じられます。

60年代に最も売れたといわれているSpanishGarden(スパニッシュ・ガーデン)のシリーズは、彼女の作品です。

 

Spanish Garden

 

独創的な柄が特徴 ホーンジー
1949年-2000年

食器をコレクションするのは女性というイメージがありますが、男性ファンからも圧倒的な支持を得ているのはHornsea(ホーンジー)です。

 

Heirloom


ヨークシャーにある海辺のリゾート、ホーンジーで1949年に創業された窯元です。

ここで作られた焼き物には厚みがあり、土の香りが漂ってきそうです。

 

Saffron

 

ホーンジーを代表する、Heirloom(ヘアルーム)、Saffron(サフラン)、Bronte(ブロンテ)は、いずれも創設者の息子であるジョン・クラピソンによるデザインです。
北欧風とも、テキスタイル風ともいえそうな独創的なパターンは、他社の物とは一線を画しています。

 

Bronte

 

ロイヤル・ワラント(王室御用達) ウエッジウッド
1759年-

イギリスを代表する窯元といえば、1759年創業のWedgwood(ウェッジウッド)です。
白い陶磁器を作り出すのが難しかった時代にあって、ウエッジウッドはその偉業を成し遂げました。

 

時の王妃シャーロットも愛用していたというクリームウェアは、後にクイーンズウェアと呼ばれるようになりました。
その業績が称えられたウエッジウッドは、1765年に、陶磁器の世界では初めてロイヤル・ワラント(王室御用達)のリストに加えられる栄誉を賜りました。

 
 コラムニスト情報
Lady Masala

旅行とマーケット・蚤の市めぐりが大好きな庶民派ロンドナー。
コレクションのヴィンテージ食器を眺めている時に幸せを感じます。

ロンドン発 -庶民的生活-
http://workingclass.blog109.fc2.com/

Travel.jp「たびねす」にてガイド記事執筆中
http://guide.travel.co.jp/navigtr/707/