レトロで可愛い♡イギリスのお洒落なヴィンテージ食器と人気ブランド (2/2)

執筆者: Lady Masala


このような背景から、ウエッジウッドの食器はパターンが上品で、高価なものが多いという印象があります。
しかし、70年代には、ロイヤル・ワラントを賜るきっかけとなったクイーンズウェアのシリーズから、当時の流行であった花柄の食器が作られ、リーズナブルな値段で販売されました。

ヴィンテージファンには、垂涎の逸品です。


Radcliffe

 

花柄が美しい  JAJパイレックス
1921年-2007年

アメリカのコーニング社は Pyrex(パイレックス)という商品名で耐熱ガラスを製造していますが、現在は製造中止になっているミルクガラスのキッチンウェアはOld Pyrex(オールドパイレックス)と呼ばれています。


なかでも、J. A. Jobling of Sunderland社がイギリス国内でライセンス販売したものは、JAJパイレックスと呼ばれ、区別されています。

オールドパイレックスには、抽象的で細かいパターンが多く、JAJパイレックスは、大柄で写実的なパターンが多いのが特徴です。


ちなみに、現在欧州内でパイレックスをライセンス販売している、フランスのアーク・インターナショナル社は、Arcopal(アルコパル)というブランド名でミルクガラスのキッチンウェアを製造していました。

こちらは、パステルカラーで可憐なパターンと、色も形もビビットなパターンとに二分されます。


アメリカ、イギリス、フランスと、それぞれのパターンに微妙な個性が感じられるのは、なかなか興味深いところです。

 

JAJ Pyrex Cottage Rose

 

おわりに

一口にヴィンテージ食器といっても、作られた時代、窯元、デザイナーによって随分と雰囲気が違ってくるものです。


食器にまつわる歴史やその背景を探ることで、お気に入りの一枚が、もっと素敵な物に見えてくるかもしれませんね。 

 
 コラムニスト情報
Lady Masala

旅行とマーケット・蚤の市めぐりが大好きな庶民派ロンドナー。
コレクションのヴィンテージ食器を眺めている時に幸せを感じます。

ロンドン発 -庶民的生活-
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Travel.jp「たびねす」にてガイド記事執筆中
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