秋冬デザインのキルト作品。伝統的な配色・ヴィンテージ柄の可愛い作品たち

執筆者: 藤井 彩代子 職業:キルトアーティスト
はじめに

こんにちは、キルトアーティストの藤井彩代子です。 

 

だんだん気温が低くなってきて、秋らしいお天気の日が続きますが、11月のキルトは秋らしい雰囲気のミニキルトを集めました。

 

伝統的なEddystone Lightのアップリケ

一つ目は、伝統的なキルトブロックである、“Eddystone Light”(どうやらプリマスにある、有名な灯台から由来しているブロックのようです)という名のパターンを、秋らしくどんぐりの模様をアップリケしたもの。

 

このパターンは、365日のお誕生日ブロックという本の、11月3日にあたるパターンですが、秋らしい配色でまとめました。

 

 

賑やかなハロウィンムードから、一瞬にしてしっとりとした秋の様子を醸し出します。

 

秋らしい色を使わず表現したキルト

秋の色を出すにはやはり茶や黄色、オレンジなどですが、全く違った色でも出来たタペストリーがあります。


それがこちら。

Judie Rothermel先生のヴィンテージアップリケブロックから抜き出したものですが、元々は大きなベッドキルトが出来るパターン集でした(Heirloom Applique Quiltより)。
しかし、使える布に制限があったため、この図案を選びました。 

 

 

元々、アンティーク屋さんで購入したキルトトップでしたが、古過ぎて使えないところをカットし、再利用しました。

11月とはいわず、1年中に向いているような色ですが、アンティークの布をヴィンテージパターンのアップリケ図案で生かすのは、やはり秋のムードのような気がしました。

 

半円をつないだボーダーの作り方

半円をつないだようなボーダーは、アップリケに使った葉っぱ部分の布以外の小さいかけらを繋いで7cm巾くらいの長い帯を作り、一周分作ったら縦半分にカットしました。

そして、大体一辺分ずつ両面接着芯を長く貼り、何回か折ってからカーブを半円になるようにカットして、アイロン接着させてブランケットステッチでボーダーにしました。

 

色々な部分が出没して、楽しいボーダーになりました。
元々はこのようなキルトトップなのです。

まだまだ利用箇所が沢山ありそうで嬉しいです。

 

 

リアルなカントリー調の秋のキルト

最後にお見せしたいのが、リアルなカントリー調の秋のキルト。

かつてこのようなカントリー調の図案が大好きだったので、この先生のワークショップを受けたりして刺激を貰いました。

 

自分流にお花を変えたり、器を変えたり、カラスを呼んで来たりと、背景を工夫して限定5人ぐらいの小さなワークショップで使いました。

 

 

窓辺においたカントリー風(つまり田舎風)なフラワーアレンジメントに見えるように、背景を格子にしてみました。

それから、ボーダーはフランネル地のチェックをぐるりとスクエアパッチしたもの。

何とも気の抜けた楽しさがあるでしょう? 

 
 コラムニスト情報
藤井 彩代子
性別:女性  |   職業:キルトアーティスト

キルトを教えるようになったのはアメリカから戻ってからなのでかれこれ25年くらいです。現在東京都近辺7か所でミシンキルトを教えていますが最近若い人がほんの少し増えてくれて嬉しいです。年に一度生徒さん中心のキルト展を開いています。ベテランの方も初心者の方も自分の作品をこの一年で仕上げた過程などを思い出したりほかのキルターの方の刺激をもらったりしてもらうのが目的です。
私自身は百貨店などの手作り展で子供さんや初心者対象の体験ワークショップをしたりしてミシンキルトを広めています。