こんにちは、就職コンサルタントの藤田美智です。

面接という場面において、合否の境目となる重要なポイントは2つです。

1つ目は、「なぜ、この会社でなければならないのか」ということが、志望動機において、明快に語られているかどうか。
2つ目は、「この人と一緒に仕事をしてもよさそうだなぁ」と面接担当者に感じてもらえるかどうか。

この2つのポイントを面接担当者に訴求できれば、面接試験は合格します。

志望動機とは、言い換えると「志望する御社は○○であるから」という理由づけということになります。

その理由となる○○が、他社でも通用する表現では、オリジナリティの高い志望動機とは言えません。
その会社が独自にやっている「○○ゆえに、私は御社を志望するのです」という理由となって初めて、本質的な志望動機となり得るわけです。

「それって、別に当社でなくても、できそうなことですよね」と、問い返した現場での面接を思い出しますが、こうなると、たいていの人はしどろもどろ状態となってしまいます。

次にもう1つのポイントである「この人と一緒に仕事をしてもよさそうだなぁ」と、面接担当者に感じてもらえるコツについてお話ししましょう。

この章のタイトルにありますように、まずは第一印象です。
極端な言い方をすれば、第一印象が悪ければ、それだけでその面接は失敗となる可能性は相当高くなります。

では、第一印象を、少なくとも悪いイメージとならないようにするには、どうすればよいのでしょうか。

重要な点は、「暗く見せない」。これに尽きます。
まずは姿勢です。モデルのように歩けとは言いませんが、猫背は厳禁です。

次に、面接担当者の前に歩み出て「どうぞ、お座り下さい」と言われる前の表情です。
緊張していますから堅い表情となってしまうのは理解できますが、ほんの少しだけでも結構ですので、「笑み」を表情に浮かべてほしいのです。

人物本位と言いながら、つくり笑いが得意な人を選んでいるだけではないのかという批判が聞こえてきそうですが、面接担当者が見ているのは、もっと奥が深い点なのです。

天性の明るさ、といったような人物評がありますが、皆さん、そういう人に会った経験お持ちだと思います。

「○○ちゃんの笑顔いいよねぇ～。なごむわぁ」と言われたりする人、いますよね。
こういった方は、生まれながらにして、人から好かれるという大きなチャームポイントを持っています。

しかし、こういった人でも、面接の場では、緊張のあまり、本来の自分らしさを出せなくて失敗に終わるというケースもよくあることです。
緊張する場面でも自己をコントロールできるということは、面接という場面における人物評価では、とても大切なこととして捉えられます。

緊張する場面においても、きちんとセルフコントロールできる。
つまり、面接という緊張する場面においても、相手に不快感を与えない表情を表現できるということは、やはり、その人の持つチャームポイントであるのです。

ビジネスの現場では、セルフコントロールのできない人に仕事は任せられません。

面接という限られた時間の中で、第一印象の果たす役割は、とてつもなく大きなものです。
「この人と一緒に仕事をしてもよさそうだなぁ」と面接担当者が判断するのにかかる時間は、長くても3分、短ければ1分程度でしょう。

その短い時間の中で、第一印象としての好感を抱いてもらい、さらに好感度をUPさせるのは人間味、つまり「愛想」なのです。

次回以降のコラムでは、この「愛想」について語ってみたいと思います。