あと何年生きますか?「時間」を有効に使ってお金を増やす「資産運用」の考え方

執筆者: 荒川雄一 職業:国際フィナンシャルコンサルタント
はじめに

こんにちは、国際フィナンシャルコンサルタントの荒川雄一です。

 

さて、今回は人生における「時間」と「お金」の関係について考えてみましょう。

 

 

あなたはあと何時間生きられますか?

突然の質問ですが、「あなたはあと何時間生きられますか?」
「あとどのくらい」という質問であれば、大半の人は、平均寿命を考えながら、「あと50年くらい」「30年くらいかな」などと、およその年数で答える人が大半ではないかと思います。


しかし、時間に換算すると、一体どのくらいの「時間」になるのでしょうか?

 

仮に、いまオギャーと生まれた赤ちゃんが、85歳まで生きたとしましょう。
そうすると、その赤ちゃんの生きられる時間は、およそ85年×365日×24時間=744600時間ということになります。
しかしこのうち、約3分の1は寝ている時間があるので、実際に活動出来る時間は、約496400時間です。

 

人間が生きる時間は有限である

では次に、人生において、最も重要な要素の一つである社会人として仕事をしている時間は、一体どのくらいあるのでしょうか?


仮にあなたが、22歳で就職して60歳まで働き続けたとした場合、仕事をしている時間はというと、38年間×就業日260日×8時間=79040時間となります。
人間にとって重要な要素と考えられている20代から60歳までの仕事の時間は、人生における時間の比較においては、実は10分の1くらいの時間しかないのです。


私がここで一番申し上げたいことは、人間の人生(時間)は、「有限」であるということです。
生まれたばかりの赤ちゃんであっても、いつかは死ぬ運命を抱えながら、「有限な人生」を歩み始めるのです。

時間の有限性

とはいえ、数十万時間という数字では、あまりピンと来ない人がほとんどでしょう。

でも、世の中には「自分の時間の有限性」を強く感じる方達もいらっしゃいます。


それは、病気などが原因で「余命宣告」を受けた人達です。
私は、過去にがんの宣告を受けた方の手記などを読ませていただいたことがあります。
「あなたの余命は、あと3カ月です」と告知された人は、自分の「時間の有限性」を強く意識します。

時間に換算すれば、3カ月×30日×24時間=2160時間です。

 

「時間の有限性」を感じることによって変わる意識

意識としては、時間という単位よりも、1分1秒を大切に、有意義な人生を歩もうとする人が大半です。
会社を辞め、自分の趣味に没頭する人、家族との時間に全てを充てる人、今までやりたかったことに挑戦する人など様々です。


そう、それは「時間の有限性」を感じることによって、本当に自分がしたいこと、自分らしさ、自分の大切なものに、真剣に目を向けるからだと思います。

人生にとって「お金」とは

人の一生というのは、まさに「時間」の積み重ねなのです。

平均寿命が延びているとはいえ、前述のように、この世に生を受けた時からいつかは死がやってくるため、この「時間」というものをどう使うかによって、その人の人生は決まってきます。


では、人生において「お金」とは一体何なのでしょうか。
自分自身の人生を生きていく上で必要なものではありますが、残念ながらお金持ちだから、長生き出来ると言ったことはありません。


「お金」によって、健康でいられる可能性は高まるかもしれませんが、「お金」で「時間自体」を買うことは出来ないからです。
従って、自分の「時間」を大切に使うために「お金」が必要ではありますが、逆にお金を稼ぐことを目的に「時間を犠牲にするような生き方」は、有意義な「時間」の使い方とはいえないでしょう。


世の中で一番幸せな人は、「自分の時間を有効に使いながらお金を稼ぎ、そしてそのお金で自分の時間をさらに有効に使う」といったサイクルを持っている人ではないかと思います。

 

「資産運用」への取り組み方

このことは、「資産運用」においても同じことが言えます。

「お金」を増やすためにやりたくもない「FX取引」や「株のデイトレード」の勉強をして、成功するか失敗するか分からないようなことに「時間を費やす」というのは、本来の目的ではない気がします。


自分自身の「時間」を有効に使いながら、「資産運用」も考えていく。

逆にいうならば、流行りや儲け心に流されるのではなく、自分の「目的」にあったやり方で「資産運用」を考えることが、「時間」を有意義に使う上でとても重要なことだと言えます。


そのためには、まずは「目的」を考え、「手段」を考え、「計画」を立てることです。
自分一人では難しいと思う人は、金融機関のセールスマンではなく、自分のためだけに客観的に相談に乗ってくれる「資産運用」のアドバイザーなどを利用するのも良いでしょう。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

自分の「時間」を有意義に使うためにも、「お金」と「時間」の関係、そして「資産運用」の位置付けを、今一度考えていただきたいと思います。 

 
 コラムニスト情報
荒川雄一
性別:男性  |   職業:国際フィナンシャルコンサルタント

投資顧問会社IFA JAPAN®株式会社ほか、リンクスグループ3社の代表を務める。現在、経営コンサルタントのほか、金融機関に影響を受けない独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)として、国内外の金融商品を用いた「ポートフォリオ・マネジメント・サービス(PMS)®」の評価は高い。
また教育にも力を入れており、講演回数は800回以上。その他、日本経済新聞社、各マネー誌、フジTVなど執筆、出演も多数。

■ライセンス
経済産業省登録 中小企業診断士
国土交通省登録 公認 不動産コンサルティングマスター
日本FP協会認定CFP® 他

■メディア実績(執筆、取材など)
 ・日本経済新聞 、日経ヴェリタス 
 ・納税通信、税理士新聞
 ・富裕層向け雑誌「ミリオネア」「NILE’S NILE」
 ・フジテレビ「とくダネ!」、テレビ朝日「やじうまテレビ!」など

■著書
「海外分散投資入門 ―日本が財政破たんしても生き抜くためのノウハウ―」
(Pan Rolling社)
「海外ファンドのポートフォリオ」(Pan Rolling社)
「着実に年10%儲ける海外分散投資入門」(実業之日本社)
「投資のプロが教える初心者でも失敗しないお金のふやし方」(IFAメディア出版)