急な入院・高い医療費でお金がピンチ!自己負担額を抑える「高額療養費制度」の仕組み (1/2)

執筆者: HRプラス社会保険労務士法人
はじめに

みなさんこんにちは。さとう社会保険労務士事務所の一安裕美です。


健康なときは、自分が病気になることは想像できませんよね。

若い世代の方、独身の方は民間の医療保険に入っていないという方も多いのではないでしょうか。


今回は、医療費が高額になったとき、自己負担金額を抑えてくれる「高額療養費制度」についてご紹介したいと思います。

 

 

高額療養費制度の概要

公的医療保険における制度の一つで、医療機関や薬局の窓口で支払った額が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。


高額療養費では、年齢や所得に応じて支払う医療費の上限額が定められており、いくつかの条件を満たすことにより、さらに負担を軽減する仕組みも設けられています。

高額療養費制度 4つのポイント
年齢・所得に応じた自己負担の上限金額

毎月の自己負担の上限額は、大きく分けて医療保険加入者が70歳以上かどうか、加入者の所得の水準によって分けられます。また70歳以上の場合、外来診療のみでの上限額もあります。

 

70歳以上の場合
 

同一の医療機関等での自己負担額では上限を越えない場合でも、同じ月の複数の医療機関等における自己負担金額を合算することができます。
この合算額が負担の上限額を超えれば、高額療養費の支給対象となります。

 

70歳未満の場合 ※2015年1月より、所得区分が変更になります。

 

同じ月の複数の医療機関等における自己負担金額を合算することができますが、合算ができるのは自己負担額が21,000円以上のものに限られます。

 

自己負担金額の例
70歳未満の所得区分が一般の方が、100万円の医療費がかかり、窓口の負担(3割)として30万円支払った場合

負担の上限額 :80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1% = 87,430円
よって、30万円-87,430円 = 212,570円が高額療養費として支給されます。

高額療養費制度の対象とならない場合

保険適用される診療に対し、患者が支払った自己負担額がこの制度の対象となります。

 

医療にかからない場合でも必要となる「食費」・「居住費」、患者の希望によってサービスを受ける「差額ベッド代」・「先進医療にかかる費用」等は、高額療養費の支給の対象とはされていません。

窓口での支払時から、負担を減らす仕組み

高額療養費を申請した場合、支給までに手続きをしてから3か月程度かかります。

この間、高い医療費を立替払いすることは家計に響きますよね。

そこで是非行っていただきたいのが、「限度額適用認定証」の申請です。

 

入院や手術などで予め高額な医療費がかかると予測される場合は、治療を受ける前にご加入の公的医療保険で「限度額適用認定証」を貰っておきましょう。
これを病院に提示しておけば、1ヶ月の病院の窓口での支払いが、高額療養費制度の自己負担上限額までとなります。

更に負担が軽減される仕組み

次のような仕組みを利用すれば、自己負担額を更に抑えることができます。

 

世帯合算

一人分の一回分の窓口負担だけでは高額療養費の支給対象とならない場合でも、複数の医療機関の受診や、同一の世帯の別の人の受診分の自己負担額を1ヶ月単位で合算することができます。

合算した金額が自己負担上限額を超えたときは、超えた分が高額療養費として支給されます。

 

  • 同じ世帯にいても、被保険者同士の場合は合算の対象とはなりません。
  • 70歳未満の受診分は、自己負担金額が21,000円以上の場合のみ合算の対象になります。

 

多数回該当

直近の12ヶ月の間に既に3回以上高額療養費の支給を受けている場合には、その月の負担の上限額が更に引き下がります。
こちらも、年齢・所得に応じて上限額が定められています。

 

70歳以上

「一般」と「低所得者」の区分の人については、適用はありません。

 

70歳未満

 コラムニスト情報
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