フルーツは太る?冷える?冬が旬の果物がもたらす、美と健康パワーまとめ (1/2)
管理栄養士・ダイエットコーディネーターの水谷俊江です。
現在、世界中で果物の健康効果が発表されています。
生活習慣病を予防し、美容、ダイエットにも効果的な果物。
しかしながら日本の果物摂取は、先進国の中でも最下位なのです。
取り残され状態ですね。
そこで、国を上げて「フルーツ200g運動」が展開されていること、ご存知でしたでしょうか。
この運動は、文字通り「毎日果物200g食べて健康になりましょう」という運動です。
さて、毎日果物を食べるということが、どうして身体によいのでしょうか?
肥満大国のアメリカでは、1日350g以上の野菜、200g以上の果物を食べましょうという運動を広げています。
野菜や果物を毎日食べることで、肥満、風邪の予防。
免疫力の強化、心臓病・腎臓病、またがんになりにくいという研究報告がされています。
実は、これらはすべて誤解です。
果物は、水分や食物繊維が多く含まれているので、血糖値も急激に上がることはなく、むしろ上がりにくい食材です。
この食物繊維は、食べ過ぎを防いだり、便秘解消の効果もありますので、ダイエット中の方にこそ召し上がっていただきたいものです。
果物は、疲れを癒す効果のあるクエン酸や、ビタミン、ビタミンミネラルも多く含まれる天然のビタミン剤です。
果物は体を冷やすとも思われがちですが、それは冷えた果物を食べるからです。
果物には冷やしたほうが甘くなるものと、冷やしても常温でも甘さは変わりないものがあります。
果物の甘さは、果糖、ショ糖、ブドウ糖が組み合わさったもの。
果糖の割合が多い、りんごやスイカ、なし、ブドウ、キウイなどは冷やした方が甘味を感じますが、みかんなどかんきつ類、柿やバナナ、パイナップルなどは、冷やしても甘さは変わりません。
果物はなんといっても旬が美味しい。
冬のフルーツは、やはり「みかん」と「りんご」でしょう。
みかんに含まれるポリフェノールの「β-クリプトキサンチン」成分が、脂肪をつきにくくします。
寒い冬には「こたつでアイスクリーム」ではなく、「こたつでみかん」が理に適っていたのですね。
この「β-クリプトキサンチン」は、特に温州みかんに多く含まれ、骨量を増加する働きがあることも分かっています。
紫外線B波から肌を守り、紫外線A波により生じるコラーゲン破壊を抑制する働きがあることも、明らかになっています。
ただし、みかんは胃酸の分泌を高めるため、胃の弱い方は空腹状態では召し上がらない方が良いかもしれません。
胸やけや逆流性食道炎の症状のある方は、症状が収まるまではミカンの摂取を控えてください。
りんごの皮には「ウルソル酸」という成分が多く含まれています。
マウス実験で、筋肉を増やし太りにくい体にするということが分かった期待の成分。
皮ごとワイルドに丸かじりしたいところですね。
農薬やワックスが気になる方、それも誤解でございます。
リンゴについている白い粉は、果粉(ブルーム)というもの。
ワックスを塗っているように光っているのはリンゴの皮脂。人の肌と同じように自分で油を出して、乾燥しないようにしているのです。
ヒトの脳は咀嚼すること、そして咀嚼が始まって20分経ってからようやく満腹中枢が刺激されます。
リンゴは水に溶ける食物繊維と、水に溶けない食物繊維の両方が含まれているので、腸内環境を整え、便秘の予防解消に効果があります。
An apple a day keeps the doctor away!(リンゴ一個で医者いらず!)
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管理栄養士としてクリニックでのダイエットや腸活アドバイスなど2000人以上の相談業務に携わってまいりました。
アーユルヴェーダセラピスト、風水鑑定士の資格もあり、このコラムでは西洋医学の栄養学だけでなくインド、中国の叡智を取り入れた新しい健康アドバイスをご紹介します。
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