「お肉」の薬膳的効能!牛・豚・鶏…部位別で見る健康効果まとめ

健康や美容によいお肉はどれ?牛肉・豚肉・鶏肉といった肉の種類のほか、部位別でも薬膳的効能は異なります。ダイエットでお肉を控えている人にもおすすめです。

執筆者: 藤永知嘉子 職業:国際中医薬膳師
牛・豚・鶏 部位別で見る薬膳効能

こんにちは、国際中医薬膳師の藤永知嘉子です。


今回のテーマは、みなさん大好きな「お肉」。
肉の種類や部位によってさまざまな効能の違いがあります。

 

今回は「お肉」の薬膳的効能をご紹介します。

 

 

牛の薬膳的効能
牛肉
五性:平 五味:甘
身体の機能を多面的に高める牛肉。
霜降り肉も人気ですが、脂肪分も多いので、薬膳として使うには赤身をおすすめします。

 

  • 気や血を補う (貧血を改善、血行促進、体力回復、倦怠感の回復)
  • 胃腸の働きを補う (消化不良や下痢を改善)
  • 足腰を丈夫にする

 

牛筋
五性:温 五味:甘鹹
牛のアキレス腱や筋の部分。じっくり煮込むとトロトロの食感になります。

 

  • 気を補う
  • 筋肉や骨を強くする (特に足腰の衰えに効果的)
  • 美肌効果

 

牛舌
五性:寒 五味:甘
牛舌は五性が「寒」となり身体を冷やす性質があります。
葱やニンニク、生姜など、身体を温める食材と組み合わせて食べましょう。

 

  • 利水効果があり、むくみ解消
  • 目の疲れを改善
  • のどの痛みを改善

 

鶏の薬膳的効能
鶏肉
五性:温 五味:甘
様々な料理に使われ、世界中で食べられる鶏肉。
消化吸収が良いため、身体が弱まっているときや病後の体力強化にもおすすめです。

 

  • 気や血を補う (疲労回復、体力をつける)
  • 胃腸を温め、働きを助ける (食欲不振、下痢の改善)
  • 咳、ゲップ、しゃっくりを鎮める

 

砂肝

五性:平 五味:甘
にわとりの胃の筋肉部分。こりこりの触感がクセになります。

胃腸に働くので、お酒のおつまみに選んでもOK。

 

  • 胃腸の働きを高める
  • 消化不良、胃もたれ、膨満感を解消
  • 胆石、尿路結石の予防

 

鶏レバー
五性:温 五味:甘苦
血を補いスタミナをつけ、女性にも男性にも人気のレバー。下準備は少し手間もかかりますが、是非、食卓の一品に。

 

  • 肝の働きを整え、高める
  • 血を補う(貧血の解消)
  • 疲れ目や視力回復に効果的
  • 子供の成長促進にもおすすめ

 

豚の薬膳的効能
豚肉
五性:平 五味:甘鹹
豚肉は肉類の中でも、身体を温めすぎない性質で、気を補い、潤す効果があるため、夏場にもおすすめです。

 

  • 精力を高め、滋養強壮 (病後の体力回復、虚弱体質改善)
  • 気や血を補う
  • 身体を潤す (乾燥肌や空咳、のどの渇きを改善)
  • 水分不足による便秘の解消

 

豚足

五性:平 五味:甘鹹
ぷるぷるコラーゲンは女性の味方!そのままでは苦手という方は、餃子やチャーハンの具にしても美味しいです。

 

  • 気や血を補う
  • 美肌効果、肌の乾燥を改善
  • 母乳の分泌を高める(現代では栄養過多のため、逆に母乳がつまってしまう人もいるようです。様子をみながら食べましょう。)
  • 産後の体力回復に

 

牛肉・豚肉・鶏肉の健康効能をおさらいしよう

スタミナをつけるだけではないお肉の効能、いかがでしたか?
同じお肉でも、部位によって様々な効能の違いがあるのですね。


体調や季節に合わせて食材も使い分け、美味しく健康にいただきましょう。