フレンチ×日本酒がイマドキでお洒落♪フランス料理に合う日本酒の選び方 (1/2)
フランス料理にワインを合わせるのは、世間一般の常識です。
ですが、たまには日本酒を合わせてみてはいかがでしょうか?
実は、上手く日本酒を選ぶと、ワインより素晴らしいマリアージュが生まれます。
今や日本酒は、様々なタイプのものがあり、新感覚の日本酒も少なくありません。
若い蔵元さんの中には、今まで自分たちが食べてきた脂の多い料理に合う、酸味を効かせた日本酒を造り、好評を博しているところもあります。
そんな酸味を効かせた新しい感覚の日本酒を造っている、栃木県の蔵元仙禽(せんきん)を迎えて、フランス料理フルコースと新感覚日本酒仙禽を楽しむ会を開催しました。
その時の料理に合わせる日本酒をどのように選んだかを軸に、フランス料理に日本酒を合わせるコツをお話ししたいと思います。
開催当日のメニューは、デザートを除くと全6品でした。
- アミューズブーシュ メロン ハモンセラーノ生ハム
- 海の幸と野菜のマリネ 2色のパプリカヴィネグレット
- 枝豆と豆乳の冷製スープ
- イサキのポアレとムースを詰めた鯛のバプール サフラン風味バターソース
- 北海道産牛ザブトンのグリエ フォアグラソテー トリュフソースとオランデーズマスタード風味
- フルーツトマトとナスのバミセリ冷製パスタ
メニューの6品にそれぞれ1種類ずつ日本酒を選びました。
その選定理由と、実際に合わせた結果をお話しします。
当日は全て仙禽のお酒で合わせたのですが、仙禽(せんきん)はバリエーションの異なる4つのシリーズがあります。
ワイン酵母を使用した「ドルチェシリーズ」や、「山廃」や「生もと」などの木桶で仕込んだシリーズで、これらタイプの異なるお酒を組み合わせることでコース料理と合わせやすくなります。
最初のアミューズブーシュは突き出し的な料理で、メロンを使用していますので、軽快な酸の爽やかなお酒が合うと思い、「クラシック仙禽山田錦」を選びました。
またクラシックシリーズは、低アルコールであるため、飲み口が優しいところも選んだ理由です。
合わせてみると柔らかく優しい飲み口で、メロンのまだ若い部分を短冊に切ったものとお酒のフレーバーが良く合いました。
この料理には、オリが絡んでいてアルコールもしっかり出ている「仙禽 山田錦」が、魚介類の味をしっかりと受け止めてくれると思い選びました。
実際の相性は、酸が効いていますが柔らかい口当たりで、マグロなどの魚介類に良く合いました。
前出の「クラシック仙禽 山田錦」をマグロと試してみると、生臭さを感じてしまい、「仙禽 山田錦」の方がピッタリの相性です。
枝豆はえぐみを感じることが多いため、純米大吟醸の気品が枝豆のえぐみを包んでくれることを期待し、滑らかで懐深くて艶っぽいボディを持つ「仙禽 一聲(いっせい)」を合わせました。
ちなみに、「仙禽 一聲」は仙禽さんの今期のフラッグシップ酒です。
そんなお酒をスープに合わせるの、という声も聞こえそうですが、お酒の格を取るのではなく、あくまでも料理との相性を優先します。
合わせてみると、香りが高くボディがあって、枝豆のスープに良く合います。
両方の味が互いに高め合い、口中で2倍にも3倍にも昇華して、至高のマリアージュを奏でます。
「仙禽 山田錦」を飲んでみると、枝豆のえぐみを感じてしまい、一聲と比べるといま一つの相性です。
この料理には、ワイン酵母を使用した「ドルチェ・ブーケ」を合わせました。
白ワインの中には、魚介類を合わせると生臭さを増幅してしまうものもありますが、日本酒は生臭さを増幅することもなく魚介類に良く合います。
では、ワイン酵母を使用した日本酒ならどうでしょうか。
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