葬儀会場(斎場)の種類と選び方。お葬式は自宅?会場?故人の宗教による?各メリットとデメリット
最近は、お葬式の8割以上が、セレモニーホールなどの葬儀専門の会場で行われています。
一昔前まで当たり前だった「自宅葬」は、今や少数派になりました。
実際にお葬式を執り行う際、会場は何を基準に選べばよいのでしょうか。
お葬式を行うための専用の貸会場です。
民営、公営があり、葬儀会社が運営している会場も多くあります。
現在の葬儀会場の主流になっています。
特に人気が高いのは、火葬場に併設されている葬儀会場です。
火葬のために移動する必要がなく、一つの会場でお通夜から火葬まで済ませることができます。
込み合う時期は、利用するために数日間待つことが、少なくありません。
葬儀専門会場のメリットは、何と言っても使い勝手の良さでしょう。
専門の施設が故に設備が整っており、専門のスタッフがいるなど、サービスが行き届いていることがほとんどです。
駐車場が完備されていることが多く、アクセスがよくない場所であれば、送迎バスを運行するなど、弔問に訪れる方に不便をかけることもありません。
デメリットとしては、会場の使用料がかかるに伴い、祭壇、人件費など、さまざまな費用が増加する傾向があります。
また、葬儀会社が運営している会場の場合は、その葬儀会社を利用することが前提になります。
以前に比べ、減少しているのが自宅葬です。
ですが、ごく内々で行う家族葬など、小規模葬の増加により、再び自宅葬を考える方が増えてきているようです。
自宅でお葬式をする最大のメリットは、会場の使用料がかからないことでしょう。
また、大きな祭壇を飾ることができませんから、自然と費用を抑えることができます。
また、慣れ親しんだ自宅から故人を送りだしてあげたい、と考える遺族も少なくありません。
デメリットは、近所に迷惑をかけたくない、家の間取りが狭いなどの住宅事情により、自宅でお葬式を行うこと自体が難しい場合が多いことがあげられます。
さらに、看病で疲れ切っているにもかかわらず、お葬式準備のために家の中を片付ける必要が出てくるほか、どうしても遺族が立ち動く場面が増えるため、精神的、肉体的な負担が大きくなります。
自治体にもよりますが、以前は住宅事情により自宅葬ができない場合、集会所や公民館を借りてお葬式をすることが多くありました。
安価で利用することができるのがメリットと言えるでしょう。
ただし、他の予約が入っている場合や、利用規約などによりお葬式には使えないということがあります。
まずは、その施設を管理している方に相談が必要です。
お寺や教会などの宗教施設を借りて、お葬式をすることもできます。
お寺で仏教のお葬式を行う場合、菩提寺を借ります。
ただし、お寺に併設された貸会場であれば、宗派に関係なく利用できる施設もあります。
キリスト教のお葬式は、故人が所属していた教会で行われます。
葬儀会社によっては、キリスト教のお葬式の経験が少ないことがあるため、まず教会に相談してから、葬儀会社などお葬式の詳細を決めたほうがよいでしょう。
ちなみに神道では、死は穢れになるため、神葬祭(神道のお葬式)を神社で行うことはありません。
自宅や葬儀専門会場など、神社以外の場所に神職が出向いて行われます。
お葬式の形式や規模、予算などにより、選ぶべき会場が異なってきます。
メリット、デメリットを把握したうえで、お葬式のスタイルに合った会場を選択することが必要です。
満足のいく葬儀ができるよう、ご本人や身内の人がお葬式に対して何を求めているのか、事前にさりげなくリサーチしておけたらいいですね。
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