お葬式のNGマナー、知らずにやっていませんか?香典・持ち物・遺族に対して…
日本のお葬式で、知らずにやりがちなNGマナーを紹介。お香典・持ち物・訃報・お葬式の4つにわけてポイントを解説。悲しみに暮れるご遺族の心をマナー違反で傷つけることがないよう注意が必要です。
日本のお葬式には、独特のマナーがあります。
ちょっと不思議に思えるマナーの根本には、相手を思いやる気持ちや遺族に対する配慮が隠れているのです。
新札を包むと、お香典が必要になると予想し、準備をしていたような印象を与えます。
お葬式は、あくまでも「突然のこと」を装うのがマナー。
もし、訃報を聞いてからお葬式までに日数があったとしても、新札は避けるようにします。
そうはいっても、あまりにもヨレヨレのお札も考えもの。
手持ちのお札の中からきれいなものを選ぶこと。
それが、新札に近いきれいなお札なら、1本折り目をいれ、「新札ではない状態」にしてから、香典袋に入れるようにしましょう。
最近は、セレモニーホールなどでお葬式が行われるケースも増えてきました。
そのため、コートや傘は会場に入るときに、クロークで預かってもらえることも多いのですが、クロークを設置していない場合もあります。
そうなると、お葬式の間中、ずっと手元に置いておくことになるため、できるだけダークな色でシンプルなものを用意しておきたいものです。
また、黒であっても、殺生を連想させるため、ファーや毛皮などが付いているものは避けましょう。
ハンカチも同様に、悲しみの席では目立つ小物の1つです。
華やかな色や柄は避け、可能であれば、無地の黒や白といったものを用意しておくといいですね。
ちょっと待ってください。
今、最もショックを受け、つらい思いをしているのは故人のそばにいるご遺族です。
多くの場合、看取りから休む間もなくお葬式の手配と、心身ともにかなりの負担がかかっています。
駆けつけていいのは、ごく近い身内か、ご遺族から会ってほしいと望まれた場合だけ。
できるだけ、そっとしておくのが遺族に対する気遣いです。
お通夜やお葬式に参列し、お別れをするようにしましょう。
また、メールや電話もできるだけ避けましょう。
町内会や会社などでお葬式の詳細を知りたい場合は、代表者だけが連絡を取るようにします。
「最後に一目会いたい」という気持ちはわかりますが、長患いで面やつれしてしまっているなどの理由で、ご遺族が最期の対面を望まないことがあります。
ご遺族の方から、「会ってほしい」と言われた場合だけ、対面するようにします。
当たり前ですが、ご遺族は、気丈にふるまっていても、つらい思いをしています。
そう簡単には元気になれるものではありません。
元気づけることにより、かえって気を使わせてしまう可能性もあります。
「元気を出して」「がんばって」という言葉よりも、「つらかったね」「何か困ったことがあったら言ってね」というように、ご遺族の心に沿う言葉を選びましょう。
また、ご遺族を引きとめて長話をするのも避けたいものです。
通夜ぶるまいは、地域により考え方やマナーが異なります。
身内だけで行う地域もありますので、「必ず席に着くもの」とは言い切れません。
もし、ご遺族や会場係の人から通夜ぶるまいの席をすすめられた場合は、立ち寄るようにしましょう。
通夜ぶるまいは、この世で故人と共にする最後の食事とも言われており、一口でも手を付けることが供養のひとつとされています。
お葬式では、使ってはいけない言葉があります。
そうはいっても、式の間中、完璧な言葉使いをするのは、慣れていないと難しいかもしれません。
せめて、人前であいさつする場合や、ご遺族と言葉を交わす際は、配慮したいものです。
●関連コラム
葬式・通夜で気をつけたい【忌み言葉】と言い換え例。「重ね言葉」プラス、ご遺族の気持ちにも配慮して
悲しみに心を痛めているご遺族は、ささやかなマナー違反に傷つくことがあります。
逆に、ちょっとした配慮に慰められることも。
ぜひ気を付けたいものですね。
|
|
|
|