下降相場でもお金を増やす!?ドルコスト平均法を用いた積立投資のメリットとは (1/2)
“ドルコスト平均法”を用いた「積立投資」の最大のメリットとは?上昇相場(上昇トレンド)で利益が出るのは、ある意味当たり前。では、変動相場や、下降(下降トレンド)相場の場合、利益を出すことはできるのでしょうか?
こんにちは、国際フィナンシャルコンサルタントの荒川雄一です。
さて前回は、「積立投資」の賢い利用法として「上昇している相場」のケースを紹介しました。
上昇相場のため、ある意味「利益が出て当たり前」とも言えます。
そこで今回は、「変動している相場」そして「下降している相場」のケースを見ていきたいと思います。
投資方法は、前回同様、毎月1万円ずつ6ヶ月間、Aという投資信託に投資を行います。
従って、元手は1万円×6ヶ月=6万円です。
では、変動している相場で考えてみましょう。
1月は1,000円で始まって、10口購入します。
2月は、基準価格が800円と値下がりし、10,000円÷800円=12.5口。
3月は、500円まで下がって20口、4月も、同じく500円で20口。
5月は、800円に値を戻し12.5口、そして6月は、何とか1月の価格に戻って1,000円で10口の購入となりました。
もし、このとき6万円で一括投資をしていれば、ひやひやしながらも何とか6万円で売れて、手数料分だけ損したという結果です。
では、「積立投資」の場合は、どうなるのでしょうか?
総口数をすべて足すと、保有口数は85口となります。
従って時価は、85,000円となります。
そして損益はというと、このように計算することができます。
前回上昇相場のケースで出た利益は、24,200円でしたから、それよりより多くの利益を得ることが出来たことになります。
それを一覧にしたのが、下の図になります。
では次に、下降している相場ではどうなるのか見てみましょう。
ここでは、少し極端な例で説明します。
まず、1月は、同じく基準価格1,000円なので、10口購入できます。
そして、2月は、800円で12.5口、3月は、500円で20口。
さて、ここからが問題です。
何と、4月に基準価格は、1/10の100円にまで値下がりしました。
しかし、そのお陰で口数は、100口買うことができます。
同じく5月も100円で100口。
そして、6月は、何とか少し価格が戻って400円となり、25口の購入となりました。
もし、一括で投資していたら、買値の4割にまで値下がりした計算です。
総投資額6万円は、24,000円にまで下がってしまいます。
では、「積立投資」の場合は、どうなったでしょうか。
総購入口数は、267.5口にまで膨らみました。
基準価格は60%下がって400円となっていますが、口数がたくさんあるため、何と107,000円となっています。
従って損益は、47,000円(利益)を獲得することができました。
結果として、「上昇相場」や「変動相場」より、さらに大きな利益を獲得することができました。
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投資顧問会社IFA JAPAN®株式会社ほか、リンクスグループ3社の代表を務める。現在、経営コンサルタントのほか、金融機関に影響を受けない独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)として、国内外の金融商品を用いた「ポートフォリオ・マネジメント・サービス(PMS)®」の評価は高い。
また教育にも力を入れており、講演回数は800回以上。その他、日本経済新聞社、各マネー誌、フジTVなど執筆、出演も多数。
■ライセンス
経済産業省登録 中小企業診断士
国土交通省登録 公認 不動産コンサルティングマスター
日本FP協会認定CFP® 他
■メディア実績(執筆、取材など)
・日本経済新聞 、日経ヴェリタス
・納税通信、税理士新聞
・富裕層向け雑誌「ミリオネア」「NILE’S NILE」
・フジテレビ「とくダネ!」、テレビ朝日「やじうまテレビ!」など
■著書
「海外分散投資入門 ―日本が財政破たんしても生き抜くためのノウハウ―」
(Pan Rolling社)
「海外ファンドのポートフォリオ」(Pan Rolling社)
「着実に年10%儲ける海外分散投資入門」(実業之日本社)
「投資のプロが教える初心者でも失敗しないお金のふやし方」(IFAメディア出版)
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