風邪(カゼ)に効果的な漢方薬3種!特徴と使い方 (2/2)

風邪に効く漢方薬は「葛根湯」「桂枝湯」「麻黄湯」の違い。東洋医学の観点で見た、風邪を引く仕組みも解説します。

執筆者: 田伏 将樹 職業:薬剤師(漢方薬・生薬認定薬剤師)
攻撃と守備のバランスがとれている「桂枝湯」は、軽度のカゼにぴったり

「桂枝湯」のようなバランス型のチームは、一般的な軽度のカゼに広く使えます。

 

攻撃力が強い「麻黄湯」は、諸刃の剣!

「麻黄湯」のような攻撃型のチームは、インフルエンザのような強い相手に使います。

 

ですが、攻撃力が強いほど、一気に邪気を攻めますが、あとには激しい闘いのダメージが残ってしまいます。
攻撃力重視の漢方薬は、カゼの症状が治まったら服用を中止するのが基本です。


使いすぎると体力が消耗されていくということを考慮して、もともと体力の弱い人は、注意して使わなければいけません。

上手に采配を振るってください。

 

普段から風邪をひきやすい人は、守備力重視の漢方薬で防御力アップ!

守備力重視の漢方薬もあります。
「香蘇散」(こうそさん)や「参蘇飲」(じんそいん)などです。


普段から元気がなくて風邪をひきやすいような人は、防御力を高めて、邪気による攻撃に備えておくことが大事です。

 

おわりに

風邪(カゼ)をひく仕組みと、それを治すための漢方の選び方をご紹介しました。

日本では「葛根湯」が有名ですが、体調や体質によっては、他の漢方薬の方が効果的な場合があることがお分かりいただけたかと思います。

 

専門家にご相談のうえ、ご自身に合った漢方薬をお試しください。