エアコン(冷房)で熱中症対策は逆効果!熱中症予防の新常識。

熱中症予防にはエアコンによる室内温度の調整が不可欠。ですが「すぐに冷房」も逆効果。汗をかかないと体温調節ができない体になり、熱中症にかかりやすくなります。

執筆者: 宮本 章太郎 職業:心理カウンセラー
エアコンで熱中症対策しているつもりが、熱中症に?!

この夏は、「過去に例を見ない、史上最も暑い夏になる」と言われてます。

既に熱中症で搬送されてる方も続出しておりますし、水分補給などの対策をいくら心がけていても、それで十分安心な状況だとは言えません。

現在知られている熱中症対策としては、次のような様々な方法があります。

 

少量の塩分を含んだ、こまめな水分補給

激しい運動を控える

睡眠不足にならないよう、十分な睡眠を心がける

日なたで長時間過ごさない

エアコンで室内温度を調整する

こまめに休憩を取る、など


中でも今回注目したい熱中症対策の新常識が、「エアコン(特に冷房)による室内温度の調整」です。

 

 

冷房が効いた部屋にずっといると…

よく夏場に冷房が効き過ぎてて、体調を崩して夏風邪を引くという話を聞きますが、これこそまさに熱中症になる大きな要因で、諸悪の根源と言っても過言ではありません。

冷房による体温調整は、人間の生命維持活動を外部に頼った方法です。

 

スイッチ一つで比較的楽に出来る事から、本当はそれ程暑くなくてもすぐ冷房をつける人も多く、そのせいで「寒い寒い」と言っているような場面をよく目にします。

これでは、言ってる事とやってる事が矛盾していますよね。

実はこれが体を壊す原因で、自ら熱中症にかかりやすい状態にしているのです。

 

すぐに冷房をつけていたら、自分で体温調整できなくなってしまう。

そんなに暑くなくてもすぐに冷房をつける人は、身体が楽する事に慣れてしまって、自分で体温調整をする事が出来なくなっています。

 

汗をかけない ⇒ 体に熱がこもって暑く感じる ⇒ 冷房が欠かせない悪循環

つまり、汗をかく練習が出来てませんから、体に熱がこもるようになり、少し暑いだけでも物凄く暑いと感じるようになります。

ですから、冷房をつけずにはいられないのです。

この悪循環が体を壊す要因となって、いざ夏本番になると暑さに耐えられません。

また、熱中症にもかかりやすく、普段こまめに水分補給や休憩を取っていたとしても、すぐ倒れて搬送されるような体になってしまうのです。

倒れて済むだけならまだマシですが、それで命を奪われる人が増加しているのが現状です。

 

 

汗をかく練習をしておこう!

ですから、この時期、汗をかく練習をしておくことが非常に大切になります。


すぐに冷房をつけて過ごしていると、冷房に頼らなければ生きていけない体になるため、高齢者に限らず、夏になって熱中症で搬送される方が続出するのも頷けるでしょう。

「既に熱中症で危険な状況でも、絶対に冷房をつけてはいけない」とまで言っているのではありません。
そんな事を言っていられる状況ではないのに、我慢し続けるのは良くありませんが、次の2点を意識して過ごすことをお勧めします。

 

冷房に体が慣れてしまわないように

  • 多少暑いからといって、すぐに冷房をつけないこと
  • 熱中症対策としての冷房は使用しないこと

 

冷房に体が慣れてしまわないようにする事が、一つの熱中症対策になります。


ですから、いくら暑いからといっても常時冷房の効いた環境で過ごすのではなく、なるべくこの時期から汗をかく練習を心がけるようにしてください。

 

 

おわりに

冷房を使わないと、暑くて不快かもしれませんが、命の危機に脅かされる事を考えると、どちらが健康的かという事ですね。


決して冷房をつけるなとは言っていませんが、冷房に頼ってばかりいると、その冷房が元で段々身体が蝕まれてしまうかもしれませんよ。

 
 コラムニスト情報
宮本 章太郎
職業:心理カウンセラー

カウンセリングルーム「京都カウンセリングラウンジ」代表 心理カウンセラーの宮本です。

「京都カウンセリングラウンジ」公式ホームページ:http://kyotocl.web.fc2.com/
ツイッターID:kyotocl
専門家サイト「マイベストプロ京都」:http://mbp-kyoto.com/kyotocl/
著書「心理カウンセリングがもっと身近になる本 ~違った視点から見る心理学~」:http://www.amazon.co.jp/宮本-章太郎/e/B00INMEKK8/ref=ntt_athr_dp_pel_1