薬剤師が教える「ビタミンC」の効能!おすすめの食べ物と効果的な食べ方 (2/2)
ビタミンCの効果・効能、多く含まれる食材と含有量を紹介。シミやニキビ、美白など美肌にいい調理・料理方法のコツとは。
ビタミンCは蓄えておくことができません。
小腸で吸収されて、全身の臓器に行き渡り、余った分は尿として排泄されます。
一度にたくさんのビタミンCを取ったとしても、余った分は2~3時間ほどで体外に排出されてしまいます。
同じ量でも、一度に摂取するよりこまめに摂った方が、多く吸収することができます。
また、ビタミンCは50mg以下の量ならほぼ吸収されますが、サプリメントなどで500㎎以上を一度に摂取した場合は吸収率が下がるとされています。
タンパク質と一緒にビタミンCを取れば、コラーゲンの生成が活発に行われます。
コラーゲンは、血管や筋肉を丈夫に保つとともに、皮膚、骨、粘膜の形成を担っています。
美容の面でも、お肌の張りや潤いにかかせません。
是非、タンパク質と一緒に摂取しましょう。
海藻や野菜に含まれる非ヘム鉄(3価鉄)は、肉や魚などに含まれるヘム鉄(2価鉄)と比べて吸収率に大きな差があります。
ビタミンCは、植物性食品に含まれる3価鉄を2価鉄に還元する働きがあるので、一緒に摂取することで吸収率が上がり、より多くの鉄を体内へ送ることができます。
貧血を感じる方は、ビタミンCも一緒に取りましょう。
ビタミンEは、直ちに活性酸素と結びつき、酸化力をなくすように働きます。
その活性酸素と結合したビタミンEは、ビタミンCの働きにより、ふたたび抗酸化力を回復させることができます。
ビタミンCと一緒に取ることで、ビタミンEの抗酸化力がいっそう高めることができます。
ビタミンCのような水溶性ビタミンは、熱に弱い性質があると言われていますが、熱による損失は、水に溶け出してしまうのに比べたらたいした量ではありません。
一番に気をつけるべきなのは、水への溶け出しの方です。
野菜などを水で洗うときは、素早く洗いましょう。
どんどんビタミンCが溶け出してしまうので、長く水に浸しておくのはNGです。
なお、煮物よりも油でさっと炒める料理の方が、ビタミンCが壊れたり、流されるのを少なくできます。
また、芋類は、含まれるでんぷんによってビタミンCを保護して熱による損失を抑えてくれます。
ビタミンCは、たくさんの効果がある栄養素だということがお分かりいただけたと思います。
実は人間以外の生物は、このビタミンCを作ることができるのですが、私たちはできません。
その分、何回かに分けて摂取して、夏の肌対策に取り入れてみてくださいね。
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薬剤師/ジェモセラピスト/漢方ソムリエ。病院薬剤師を経て“薬と共存しない生活”の念いからホリスティックな健康観と出逢う。現在は、新婚女性、新米ママさんを西洋医学・東洋医学・自然療法の良さを合わせた統合医療の知識をもった“ホリスティックな健康観を持つ女性”に育成する活動をしている。
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