世界に伝わる月神まとめ!伝説・神話・民話から「月」を探る。
古事記・日本書紀、ギリシャ・ローマ神話、マヤ・アステカ・インカ、ケルト・北欧…世界各地に伝わる月の神様一覧。
文明が存在した地域には、かなりの確率で信仰というものがあったようです。
私たちがふと見上げるお月さまも、多くの地域や民族にとっては「神」そのもの。
通信はもちろん、交通手段すらほとんどなかった古代に、各地で共鳴する意識のようなものが働いたのでしょうか?
今回は、各地の月神たち、その中のごく一部をご紹介します。
「月読命(ツクヨミノミコト)」は、日本の重大な三神に数えられる月神です。
イザナギの左目から生まれたのが太陽神アマテラスで、右目から生まれたのが月読命。
万葉集の和歌では、若返りの水をもたらす神として詠われています。
アイヌモシリ(アイヌの国)に棲む大勢のカムイ(神)の中で、日の神ペケレチュプと月の神「クンネチュプ」はとても重要な存在。
お互いを補い合うように、モシリ(大地)を照らしてくれる光です。
時代ごと、月神「チャンドラ(ヴァルナとも)」の名が「ソーマ(聖なる酒の意)」に変化。
病を完全に治してくれるだけでなく、富をもたらす神とされました。
世界がまだ闇だった頃、太陽を呼ぶため、月の神「メツトリ」が人間をひとり生贄に選びます。
生贄にした人間を憐れみ、自らも共に火の中に身を投じたことで、太陽が現れたとのこと。
洪水や出産を司る月の女神「イシュ・チェル」は、老婆の姿で描かれています。
彼女が本気で怒ると、洪水を引き起こすといわれるそうです。
月の女神「ママ・キジャ(ママ・キーヤ)」は、インカの太陽神インティの妻(妹説もあり)との扱い。
インカ帝国を興したケチュア族にとって月神は女神であり、太陽神に次ぐ身分だったようです。
ギリシャ神話の月の女神「アルテミス」は、太陽神アポロンの双子の妹。
狩猟と貞操の神とされ、同じく月の女神「セレーネ」やローマ神話の「ルナ、ディアナ」と同一視されることも。
ケルト人は、中央アジアから欧州へ渡来した民族です。
彼らの言い伝えによる月の女神「ケリドウェン」は、冥界を司ります。
諸説あり、太陽神や月神といった存在はないとする見方もあるようです。
一方で、月の神「マーニ」が地の果てから飛んできた火花や燠(おき)を捕まえ、天空に据えたものとの見方もあるのだそう。
月神「トト」は、元々の月神「ホンス(コンス)」から神格を奪って君臨。
トキの姿をした、知恵や学問、記録の神とされます。
メポタミア神話は、シュメール神話とアッカド神話の総称です。
シュメール文明は、古代史の中で最大の謎のひとつ。
紀元前2千年以上も前に、古代遺跡ジッグラトが造られました。
4階建てに相当する最上部に、月の女神「ナンナル」の神殿が建てられているのだとか。
エスキモーといえば、カナダ・アラスカの極北地域に暮らしてきた狩猟民族。
月の神「イガルク」は至高神として、自然を含む全ての物質を支配するそうです。
グリーンランドでは、月の神「アニンガン」と呼ばれます。
ハワイの月の女神「ヒナ」は、四大神に匹敵する高い位を持っており、多産をもたらす象徴。
マウイ(島)や火の神ケアヒの母でもあります。
月と人間の関わりは、古代文明から現代、そして未来へ?
時間軸まで超越し、共鳴する宇宙意識のようなもの…。
月と私たち人類は、こんな意識でつながっているのかもしれませんね。
|
|
公私ともに海外経験が豊富。旅とゴルフをこよなく愛す「とりあえず離陸型」で、向こう見ずなところも。好奇心旺盛で情に厚く、人を楽しませるのが大好きな性格です。座右の銘は「遊心忘るべからず」。よろしくお願いします。
|
|