外国人を雇用する際の注意点!「在留資格」と「在留期間」を確認していますか?

外国人労働者を雇用する際の注意点とは?パスポートや在留カードで「在留資格」と「在留期間」を確認しましょう。不法就労だった場合、雇い主も罰せられます。

執筆者: HRプラス社会保険労務士法人
外国人を雇用するにあたって

こんにちは。HRプラス社会保険労務士法人の須永 悠です。

 

前回は、最近増えてきている外国人雇用の現状についてお伝えしました。
今回は、実際に外国人を雇用する際に注意しなければならない「在留資格」についてお伝えします。

 

 

外国人を雇う場合は「在留資格」と「在留期間」を確認!

日本に在留する外国人は、入国の際に与えられた「在留資格」の範囲内で、定められた「在留期間」に限り在留活動(就労等)が認められています。

 

ですから、外国人を雇用する場合は、「就労させようとする仕事の内容が在留資格の範囲内であるか」、「在留期限を過ぎていないか」を確認する必要があります。

 

在留資格の種類

現在、入管法上の在留資格は33種類ありますが、主に下記の4つに分類されます。

 

定められた範囲内での就労が可能な在留資格

例) 「技術・人文知識・国際業務等」→ 通訳・デザイナー・企業の語学教師 など
「技能」→ 外国料理のコック・パイロットなど

 

就労が認められない在留資格

「短期滞在」「留学」「家族滞在」など

 

就労に制限がない在留資格

「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」など

 

個々の外国人に与えられた許可の内容により就労の可否が決められる在留資格

「特定活動」(ワーキングホリデー・アマチュアスポーツ選手など)

在留期間とは?

「在留期間」は、入国または在留期間更新の際等に、入国管理局で決定されます。

 

定められている在留期間を超えて引き続き在留しようとする場合には、入国管理局等で在留期間更新許可申請書により在留期間の更新手続きが必要です。

この手続きを怠り、雇用期間の途中で在留期間を過ぎてしまうと、不法滞在となり、退去強制等が行われます。

 

不法就労に注意!

不法就労とは、下記のようなことをいいます。

 

  • わが国に不法に入国・上陸したり、在留期間を超えて不法に残留するなどして、正規の在留資格を持たない外国人が行う収入を伴う活動

 

  • 正規の在留資格を持っている外国人でも、許可を受けずに、与えられた在留資格以外の収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動

 

労働者だけでなく、雇用者も罰せられる!

不法就労外国人を雇用した場合、雇用主にも罰則(「不法就労助長罪」:3年以下の懲役または300万円以下の罰金)が適用されます。

 

労働者が不法就労であることを知らないで雇用した場合は?

不法就労であるとはっきり認識していなくても、状況からみてその可能性があるにもかかわらず、確認をせずにあえて雇用する場合等、知らないことに過失があったときも、処罰を免れないこととなります。

 

おわりに

外国人の雇用に際しては、パスポートまたは在留カードにより、「在留資格」「在留期間」を確認することが大切です。

日本人労働者と異なる特別な手続きが必要となる部分もありますので、採用の際はご注意ください。

 
 コラムニスト情報
HRプラス社会保険労務士法人

HRプラス社会保険労務士法人は、企業が元気にならないと雇用は生まれない、との思いから「日本中の経営者・人事マンを元気にする!」をミッションとし、経営者思考による人事労務相談、就業規則や諸規程の整備、海外進出支援、社会保険事務のアウトソーシングなどを展開しています。
品質と信頼を担保するために、スタッフ全員が社会保険労務士有資格者。そして、確かな情報発信力とクイックレスポンスで貴社の人事労務を強力にバックアップいたします。
選ばれる理由はそこにあります。

HRプラス社会保険労務士法人
http://www.officesato.jp