【自宅サロン開業】インテリアのプロが教える、お部屋の生活感の消し方

自宅でネイルやエステサロンを開業したとき、部屋の生活感を消して、心地よい空間を作るために必要なこととは?インテリアのプロの視点でチェックしてみましょう。

執筆者: 堀口理恵 職業:インテリアコーディネーター
自宅サロンの印象力を200%上げる、3つのステップ

こんにちは。二級建築士&インテリアコーディネーターの堀口理恵です。


最近の起業ブームの影響もあり、ご自宅の一部を開放してサロン経営される方が増えました。
私も一人の女性として、各種サロンを利用させていただく機会があります。

するとやはり、インテリアのプロ目線でサロン空間を拝見してしまいます。

 

「細部まで極めていらして、さすが!」というところもあれば、「技術も経験も豊富だから、サロンの◯◯を見直すと印象力がグッと上がるのに惜しい」というところも…。

 

今回は、そんな経験をもとに、自宅サロンの印象力を200%UPさせる、お部屋作りのポイントなどをお伝えします。

 

 

ステップ1 一貫した「コンセプト」があること

サロンの印象力を上げる最初のステップは、お客様が最初に目にする、ホームページやブログ、そしてリーフレット。

そして、実際のサロン空間に一貫した「コンセプト」を感じられることが大切です。

 

イメージカラーや、家具、インテリアなど1つ1つのイメージが、サロンのコンセプトにあってるか、客観的な視点でチェックしてみましょう。

「さわやかで明るく、軽やかなイメージ」のサロンを目指す場合
  • イメージカラー

「ホワイト」や「グリーン系」など

 

  • インテリア

自然素材をメインに採用する

 

 

「ラグジュアリー感のある」サロンを目指す場合
  • イメージカラー

「ゴールド」や「シルバー」など、キラメキ感のあるカラー

 

  • インテリア

窓まわりには、上質な素材で布をたっぷり使ったカーテンを採用するなど

 

 

ステップ2 印象力を上げるインテリア作りのポイント
1. <フォーカルポイント = 自然と目に入る場所>を意識する

「人の第一印象は3秒で決まる」と言われますが、空間も同じです。

自然と目に入る場所が美しいか、余計なものはないかなど、再チェックしておきましょう。

 

  • 玄関ドア付近(外部)
  • 玄関を入ったときに目に入る場所
  • サロンに入ったときに目に入る場所
  • お手洗いや洗面などの水廻り
  • おかえりの際に目に入る場所(来訪時の逆向き)など

 

 

2. <印象に残りやすいアイテム>は、惜しまず投資する

サロンを構えるときに大切なのは、予算ですよね。
あれもこれもと必要なものを必要なだけ揃えるのが難しいなら、一番目に入るアイテムだけには、惜しまず投資しておきましょう。

窓が大きい場合は、「窓周りのカーテン」などが目立ちますし、空間が広い場合は、「シャンデリア」や「椅子」などのアイテムの方が目立つことも。

予算が限られている場合には、観葉植物を上手に活用するのもお勧めです。

 

 

3. 照明を効果的に使う

天井に明るい照明をつけた空間よりも、壁や天井に光を反射させる間接照明を用いるだけで、空間の印象力は格段に上がります。
間接照明は、手持ちのスタンドライトや足元灯で簡単に取り入れることができますので、積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

自然光を上手に取り入れつつ、居心地の良いやすらぎ空間を作りましょう。

 

 

ステップ3 五感をフル活用して、余韻を残す
1. 香りを印象つける(味覚と嗅覚)

味覚や嗅覚は、記憶に残りやすいと言われる五感。
「あのサロン、どんな感じだったっけ?」と思い出す時、香りも一緒に思い出すことが多いものです。

 

提供するサービスやコンセプトに合わせた香りを選ぶのがお勧めです。

 

  • さわやかで、明るい印象を与えたいなら「柑橘系」
  • 穏やかで女性的な印象を与えたいなら「フローラル系」など

 

また、ペットや喫煙されるご家族がいらっしゃる場合は、それらのニオイが気にならないかどうか、可能であれば第三者にチェックしてもらいましょう。

 

 

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2. 色をコントロールする(視覚)

人が最初に印象つけられるのは、デザインよりも「色」です。

ブログやホームページのイメージカラーはもちろんですが、サロン空間に必要以上に目立つ色があるだけで、印象がガラリと変わることがあります。

空間デザインの妨げになる色がないか、しっかり確認しておきましょう。

 

 

3. 心地よさを伝える(触覚と聴覚)

サロンの心地よさを伝えるアイテムとして、ぜひとも活用したい「音」。
静かすぎる空間よりも、心地よいBGMが流れていると、リラックス感も倍増します。

 

さらに、座り心地のよい椅子や、暖房付の施術台(冬場)といった、施術中もプラスアルファで心地よさを体感できるアイテムなども用意できるといいですね。

 

 

自宅サロンを開業したら、部屋に生活感は出さないようにしましょう

自宅サロンの場合、特に難しいのは居住空間との境界線を保つこと。
生活空間と共用になる部分は、生活感が漂わないよう日々チェックしておきましょう。


お客様の少し先の未来をイメージしながら、心地よい空間を作ってくださいね。

 
 コラムニスト情報
堀口理恵
性別:女性  |   現在地:群馬県  |   職業:インテリアコーディネーター

大学卒業後、水質分析技師という異色の経歴から心機一転、憧れのインテリアの道へ。
以来約20年にわたり、現東京都知事自邸をはじめ、戸建ての住宅やモデルハウス・サロン・クリニック等のインテリアデザインなど、延べ2,000件以上の物件に携わる。

ただ美しいだけでなく、住む人の健康や安全性に配慮した照明設計、使いやすくて再現性のある造作家具&収納設計も好評。
セミナー講師、収納「個人レッスン」や収納相談など、活動は多岐にわたる。

2016年秋に、自身が提唱する「機能美メソッド」を住まいのあちこちに散りばめた自邸が完成。
現在は、夫と義父と三人暮らし。

【取得資格】
2級建築士・インテリアコーディネーター・キッチンスペシャリスト・照明コンサルタント・ライフオーガナイザー(R)

【HP】http://www.studio-rhplus.com/
【ブログ】http://ameblo.jp/akari-to-kurashi/

 

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