子供の自立後に起きる「空の巣症候群」症状とは?娘・息子の巣立ちが寂しい親へ
子どもが自立し実家から出た後、寂しくて何もやる気がでない…それは「空の巣症候群」かも?空の巣症候群になりやすい人や、症状、予防法・克服方法を紹介。
こんにちは、 メンタルケア心理士の桜井 涼です。
母親は、我が子を妊娠してから、出産し、育てていく中でたくさんの関わりを持ちます。
子どもが自立し始め、早いと12歳くらいから、遅くても大学を卒業するまでの間に実家から巣立っていきます。
そうすると、頭ではわかっていても、心では寂しさと空虚感を感じてしまい、何をするにも力が出ないようなことが起こってしまいます。
そんな状況になると、強いと言われている母でもさすがにつらいものです。
今回は、この気持ちについてお話ししたいと思います。
『空の巣症候群』という言葉を聞いたことがありますか?
この心の病気は、子育てを生きがいにしてきた女性が、子どもの独立で家を出ることになった時に、気持ちが落ちこんでしまう状態を言います。
心の状態が、「雛が巣立ってしまった後の空っぽの鳥の巣のように感じてしまう」ことから例えられています。
- 子育てに全力を注いできた
- 子ども中心の生活を送ってきた
このように、子ども中心・夫よりも子どもを大切にしてきたような人が、空の巣症候群になりやすいとされています。
「空の巣症候群」に陥ると、次のような症状が現れます。
- 寂しさ
- 空虚感(心にぽっかりと穴が空いたような感覚)
- 不安感
- 落ち込み
- 頭痛
- めまい
- 不眠
- けん怠感
- 肩こり
- 食欲低下
症状がひどくなると、「うつ」のような症状が出ることもあります。
空虚感を感じてしまうのは当然です。
我が子が巣立つ直前まで面倒を見てきたのですから。
ですが、「子育てが終わったら母親は卒業」とはなりません。
母親業はずっと続くのです。
子どもが後ろを振り返ったら、手を振って安心させてあげられるのは親だけなのです。
そのことを忘れないでいることが大切です。
「その時が来るまで、しっかりと心身共に元気でいる必要がある」
このことを肝に銘じておく必要があります。
その間、悲しみと寂しさと空虚感に支配されっぱなしでは、心身共に元気でいることは難しいでしょう。
自分で空いた時間を埋めることが必要ですし、気分転換も必要です。
- 子育て支援のボランティア活動
自分の経験を活かして、若いママたちの味方になることができます。
- 子育て経験を活かして働く
自治体の研修を受けて、資格を取り自宅でベビーシッターなどをすることができます。
- 趣味を持つ
1人で楽しめるものから、仲間で楽しめるものまでいろいろあります。
- 旅行に行く
気分転換のために非日常を過ごしましょう。
気持ちの整理ができます。
- 気持ちを言葉にする
今の気持ちや感じている空虚感を文字にします。
癒やしの方法の1つです。
- メンターを見つけて話を聞いてもらう
自分の悲しみなどを聞いてもらい、励ましてもらいましょう。
我が子が家を出ると、想像以上にストレスを感じるのが一般的です。
最初は、強い悲しみや空虚感だけだったのに、精神的に蝕まれていき、「うつ病」を発症してしまうことだってあるのです。
悲しい気持ちを押し込めるようなことはしないでください。
悲しんだ後は、「さあ、次は何に打ち込もうかな」と気持ちを切り替えるようにしましょう。
母親業は、まだまだ続きます。
我が子の結婚や孫の誕生など、我が子が手助けを求めた時にいつでも動ける体勢がとれるようにしておきましょう。
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