ノートパソコンのバッテリー寿命を短くするNGな使い方
ノートパソコンのバッテリー寿命を短くするNG行為を紹介。バッテリーの劣化は完全に防ぐことはできませんが、特性を知り、使い方や管理の仕方を考えることで、劣化速度を遅らせることはできます。
こんにちは、パソコンサポーターの矢野勇雄です。
今回は、ノートパソコンのバッテリー寿命を短くするNGな使い方をご紹介します。
押し入れから引っ張り出して久しぶりに使うノートパソコンや、中古で購入したノートパソコンなどでは、バッテリーが生きているか気になるものです。
以下のような症状が出るのであれば、バッテリーでパソコンを駆動するのは難しいと考えられます。
- 電源ケーブルをつないでも、まったく充電されない。
- 電源ケーブルをつないでいると100%表示なのに、ケーブルを抜くと0%になる。
- バッテリー駆動で使うと、10分でバッテリーがなくなる。
バッテリーは消耗品です。
使い続けていれば徐々に給電能力は衰えていきます。
それに伴って、当然ながらバッテリーでノートパソコンを駆動できる時間も短くなります。
ですが、現在ノートパソコンで利用されているバッテリーの特性を知り、使い方や管理の仕方を考えることで、ある程度劣化を遅らせることはできます。
バッテリーの種類と長く使うためのポイント
まずは、バッテリーの種類を把握しましょう。
ノートパソコンで使用されているバッテリーには、以下のものがあります。
- ニッカド電池
- ニッケル水素電池
- リチウムイオン電池
続いて、それぞれの特性と、末永く使うための留意事項を見ていきましょう。
1990年代ごろのノートパソコンで利用されていました。
今、販売されているノートパソコンでは使用されていません。
ニッケル水素電池には「メモリ効果」という問題があります。
これは「充電しはじめた容量を0%充電と記憶する」という現象です。
例えば、残容量が50%で充電しますと、これを0%充電だと勘違いしますので、満充電状態から使い始めても残りが50%になった時点でバッテリー残量がなくなったと解釈して、残りの50%は使われなくなってしまいます。
これを防ぐために、月に一度ぐらいは、残量が0%なるぐらいまでバッテリーを使いましょう。
こうすることによって、メモリ効果の発生を防止できます。
現在販売されているノートパソコンで利用されているのが、リチウムイオン電池です。
満充電にすると寿命が縮むことが分かっています。
リチウムイオン電池の特性として、80%の充電された状態で使用すると2,000回まで充放電が可能ですが、100%充電してしまうと、充放電回数が500回ぐらいまで低下します。
また、完全に放電してしまうと充電できなくなる特性があります。
つまり、「80%充電されたら充電を止め、20%を切ったら充電を行う」ということにすればいいのですが、そんなに簡単ではありません。
ノートパソコンによっては、バッテリー管理ツールが付属している場合があります。
このソフトを利用して、過充電や過放電を防ぎましょう。
もし、バッテリー管理ツールのようなソフトが付属していない場合は、フリーのソフトを利用することを考えましょう。
ニッケル水素電池、リチウムイオン電池どちらの場合でも、一番やってはいけないのは、こまめな充電を繰り返すことです。
満充電になった後、電源コードがつながっていれば、パソコンを使用して、少量の放電が行われるとその都度充電が行われるということが起きます。
これがバッテリーの寿命を縮める一番の原因になります。
充電が終わったら、電源コードを抜いてパソコンを使いましょう。
また、シャットダウン時でも、電源コードをつなぎっぱなしにしていると同じことが起きます。
シャットダウンしたら電源コードははずしましょう。
しばらく使用しない時は、バッテリーをはずして、冷暗所で保管しましょう。
気温が35度以上、もしくは10度以下の場所でのノートパソコンの使用は避けましょう。
バッテリーの動作は化学反応によって起きます。
この化学反応は外部の気温の影響を強く受け、気温が高すぎても低すぎてもバッテリーの寿命に影響が出ます。
気温10度~35度までの間の環境で使用しましょう。
劣化の進んだリチウムイオン電池を無理に使うのは避けましょう。
発火や破裂の恐れがあります。
バッテリーの劣化は完全に防ぐことはできませんが、長く愛用できるように工夫して使いたいですね。
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福岡市とその近郊でパソコンの出張サポートをやっています。パソコンを使っていて困った際のサポートを行っています。具体的にはパソコンの初期設定、インターネットへの接続、ウイルスなど迷惑ソフトの削除、旧パソコンから新規パソコンへの各種設定・データの引っ越しなどをやっています。
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