ギター初心者が見落としがちな上達法!必要なものや練習時のコツを伝授

執筆者: 森村仁

スタートラインは同じなのに、エレキギターを弾きこなす前に挫折する人と、末永く弾き続けていく人がいます。
これは上手い下手の問題じゃないんですね。僕なんか下手な部類です。

ですから、どこで挫折してしまうのかわかります。

挫折してしまう人は大体、ギターと機材を購入する時点で間違っていることが多いように思えます。


そんなわけで、「これだけは押さえておきたい」というポイントを挙げてみたいと思います。

 

 

はじめてのギターは実店舗で買う

ネット社会の功罪というか、正直に言って、ギターもネット通販の方が実際にお店で買うより安い傾向にあります。在庫も潤沢です。
もし、長年ギターを弾いていて「このモデルも一本欲しいな」という場合はいいでしょう。
しかし、最初の一本となると絶対にお店でスタッフに相談して買うべきです。

ギターに必要なメンテナンスは弦の張り替えだけではありません。
弦の高さを変えたり、ネックが反ってしまい調整しなければならないことがあります。
こういった作業はギターの構造に精通していないと無理です。
また、お店のスタッフは初心者に優しいので、購入時も弾きたいジャンルによって手頃なモデルを薦めてくれますし、困ったときもすぐ相談に乗ってくれます。

絶対音感と相対音感

お店ではじめてのギターを購入すると、サービスでチューナーをプレゼントしてくれることがあります。もしかすると、セットで販売しているかも知れません。
チューナーもギターのヘッドに挟むクリップ式と、シールドで接続するタイプのものがありますが、ここは精度が高い、シールドで接続できるタイプが欲しいところです。

よく、絶対音感という言葉を耳にしますが、ほんのわずかな音程の狂いも聞き分けられる音感を持った人は、音楽家でも全体の数%しかいません。
その他の人は相対音感をもとに音を聴き分けます。


つまり、ちょっとズレがあるチューニングで弾き続けると、同じ「ド」でもその人にとっては自分の楽器の音が「ド」で、正確な「ド」を聴くと違和感を覚えるようになります。
事実、ピアニストは必ず調律師が調律したピアノで演奏しますよね。

ギターよりもお金をかけたいものは?

エレキギターは高価だから弾きやすいとか、良い音が出るとは限りません。
良い音かどうかはアンプに繋がなければわかりませんし、アンプが優れていないとポテンシャルを発揮してくれません。
なので、「ギター本体よりもアンプにお金をかけるべし」というのが昔からの常套句です。
でも、いくら小型でも自宅でアンプに繋げると近所迷惑になります。


そこで、アンプを購入する際は、アンプシミュレーターが内蔵されたものか、アンプシミュレーターとして単独で売られているものを選びましょう。
ちなみに、通常のアンプにヘッドフォンを接続すると無表情な音になります。
これは、空気の振動による音響が得られないためで、そういった音の表情まで再現しようというのがアンプシミュレーターです。

 

 

必ず練習にはメトロノームを鳴らす

実際に練習へ入るわけですが、ここで「挫折する人」と「弾き続ける人」の分かれ道に遭遇します。

挫折する人は、大体、自分のテンポで好きなフレーズだけ弾き、いざ一曲通して弾こうとしたら弾けないという事実に直面することがほとんどです。
ですから、必ずメトロノームに合わせて練習する癖をつけましょう。


メトロノームはスマホのアプリでもいいですし、PCのフリーソフトでも構いません。
前述のアンプシミュレーターの中には、メトロノームと色んなジャンルのドラムパターンが搭載されているものもあります。

 

まず片手だけでギターに慣れる

右利きの場合、左手でギターの弦を押さえ、右手にピックを持ち弦を鳴らします。

多くの初心者向けの教則本でも、最初から両手を使うように解説されていますが、個人的には左右それぞれの手をギター慣れさせた方がいいと考えています。
最初のうちはどうしても余計に手首や指先に力が入りますから、無意識のうちに常に力む癖がつくことがあるんですね。
ありがちなのが右手首を持ち上げてしまうピッキングです。
これはすぐ手首が疲れてしまいますから、両手が馴染むまで教則本に掲載されている手のアップ写真を参考に、片手ごとにギターに触れるといいでしょう。

文字通り、一皮むけると上達する

スポーツでもそうですが、最初は体が硬く、すぐ筋肉痛になります。
これはギターも同じで、毎日触れることで徐々に手がギタリストの形になっていきます。

指先の皮は厚いのですが、とても柔らかくできています。なので、弦を押さえると最初はすぐ指先が痛くなります。
しかし、一日一時間ずつでもギターに触れていると、自然と無駄な力が入らなくなり、指先も硬くなります。
更に時間が経過すると、指先の皮が剥け、弦を押さえる部分がより硬くなります。

結果、弦を押さえても痛みはなくなり、指と指の間も広がるようになっているはずです。
ここまでくると、簡単な曲に挑戦しても難なく弾けるようになっていると思います。

おわりに

機材に関することや効果的な練習フレーズなどは、教則本などで紹介されています。

そのため今回は、意外と重要視されない点をピックアップしました。
きちんとしたチューニングでしっかりリズムをキープできることはジャンルを問わず大切なことですから、これからギターをはじめようという人の参考になればと思います。