美味しい紅茶の正しい入れ方《ファイブ・ゴールデン・ルール》第二弾 ~リーフティ編~

執筆者: 森の紅茶人 職業:自営(紅茶教室・紅茶販売・ティサービス)

前回のティーバッグ編「紅茶を美味しく淹れる方法《ファイブ・ゴールデン・ルール》~ティーバッグ編~」に続いて、今回はリーフティを美味しく淹れる方法を紹介します。

ティーバッグ編でも紹介しましたが、紅茶を美味しく淹れる方法は、英国で《ファイブ・ゴールデン・ルール》と言われる大切な基本的方法です。

1. Use good quality tea
2. Warm the tea pot
3. Measure your tea
4. Use freshly boiling water
5. Allow time to brew

以前も書きましたが、とても大切なことですのでリーフティ版として再度順番に説明していきます。

 

Use good quality tea(良い茶葉を選ぶ)

「1. Use good quality tea」は、良い茶葉を選ぶこと。


量り売り店などでは、店員のアドバイスも受け、茶葉を確認します。
乾燥していて、パリパリとしている状態が良いです。

 

ダージリンティ

特にダージリンティは、シーズンによって茶葉が違います。
3月~4月の1番摘み(ファーストフラッシュ)では、緑茶のような浅緑色の茶葉とチップ(芯芽)が混ざっています。
5月~6月の2番摘み(セカンドフラッシュ)では、茶葉は茶褐色の外観です。
秋摘みも2番摘みのような茶褐色をしています。
ダージリンティは、良い香りを抽出させるため、7mm~12mmのオレンジ・ペコー(以下OPと略)タイプの大きな茶葉にしています。

 

 

アッサムティ

アッサムティは、6月~7月の2番摘みの時期に良い品質のものが出来ます。
この時期だけは大きな茶葉にしています(それ以外はほとんど丸く細かい茶葉)。
外見は黒褐色で、黄金色のゴールデン・チップ(芯芽)が多く含まれています。

 

セイロン(スリランカ)産紅茶

セイロン(スリランカ)産紅茶は、ほとんど大きさ2~3mmのブロークン・オレンジ・ペコー(以下BOPと略)という細かい茶葉です。
茶褐色の外見で、チップ(芯芽)も多く含んでいます。

 

 

一方、缶入り紅茶は茶葉が見えませんので、良く商品が売れている小売業などで手に入れてください。

Warm the tea pot(ポットをあらかじめ、温めておく)

「2. Warm the tea pot」は、ポットをあらかじめ温めておくこと

 

前回も言いました通り、これはとても大事です。必ず実践してください。
熱湯をティーポットに入れ、ポットを温めておきます。
その湯量は適当ですが、最大では、ポットの4分の1程度まで。
温まったら、熱湯は捨ててください。

Measure your tea(1杯当りの茶葉を量る)

「3. Measure your tea」1杯当りの茶葉を量ること

 

目安は大型サイズ(OP)は、3g~4g、細かいサイズ(BOP)は2g~3g。
スプーンで量って熱湯を入れる前にポットに入れます。

 

 

Use freshly boiling water(新鮮な汲み立ての水を沸騰させた熱湯を使う)

「4. Use freshly boiling water」新鮮な汲み立ての水を沸騰させた熱湯を使うこと。

 

紅茶抽出には、新鮮な空気を含んだ水道水が一番。
新鮮な汲み立ての水道水を沸騰させます。
ごぼごぼと5円玉大の泡が出たらOKです。
但し、カルキ臭がする水道水でしたら、そのカルキを飛ばすため、まだしばらく30秒~1分沸騰させます。


カップ1杯当たりの目安の熱湯量は、150~160mlです。
そして大事なことですが、1人前は2杯で、美味しく紅茶を淹れるには、最低2杯分は一度に抽出することです。

 

 

Allow time to brew(一定時間蒸らす)

「5. Allow time to brew」一定時間蒸らすこと。

 

リーフティの場合、茶葉の大きさ、産地によって違ってきます。
またストレートティかミルクティかによっても違います。リーフティの場合はレモンティは避けます。
目安は大型の茶葉OPはストレートティの場合3分、ミルクティの場合4分~5分
細かいサイズBOPは、ストレートティ2.5分、ミルクティは3分~4分
しかしあくまでも目安ですので、自分の舌で時間を調整してください。


リーフティの場合、時間がくればポットをゆっくり揺すって、中の紅茶液を均一にします。
蓋を開けて、スプーンでかき回してもOKです。
茶こしを使ってカップに注ぎます。


気を付けたいのは、紅茶液の色(水色スイショク)は、産地によってまちまちで、薄いオレンジ色から濃い赤褐色まで有ります。

 

 

おわりに

リーフティの場合は、茶葉の分量を正しく量ることや茶殻の後始末が大変です。
それでも、特にダージリンティなどを飲む場合はリーフティの方が深みのある香り、風味が楽しめるとも言えます。


時間に余裕が有る時、優雅にリーフティを味わうのは人生の贅沢かもしれません。

 

 

 
 コラムニスト情報
森の紅茶人
性別:男性  |   現在地:名古屋市  |   職業:自営(紅茶教室・紅茶販売・ティサービス)

長年大手紅茶会社勤務。紅茶専門店勤務(大阪・名古屋)経験有。
2012年から独立し、大手紅茶会社時代の仲間が立ち上げた紅茶ブランドRegent Garden Tea と Royal Walton Tea で紅茶教室・ティーサービス実施。またそのブランド紅茶を委託販売。
活動地区は東海(愛知県、岐阜県、三重県)と北陸(石川県、福井県、富山県)
ブログ名【紅茶雑館】http://morikawa201205.blog.fc2.com/
 *ブログは毎日UPしています。
ホームページ【紅茶館M's tearoom】http://morikawa201208.jimdo.com/
  *紅茶活動全体が判ります。