和食に欠かせない食材「昆布」!種類・使い方・有名ブランド一覧と昆布料理の魅力を紹介
はじめまして、昆布料理研究家の岩佐優(まさる)と申します。
昆布で出汁を取り、いりこや鰹節でさらに風味を増した琥珀色の汁で、椀物や煮物や蒸したものや揚げたものを作る。
そうこうして、心を籠めて作った料理は魂を持つ、ということを私は幼い頃に学びました。
その中でも特に昆布はごく身近にあるものでした。
煮炊きや油で揚げて間食にする、煮炊きした後の昆布は小さく切って醤油煮にする、昆布をかんぴょうで結んで昆布巻きにするなど、あれやこれやの料理。
ところが料理修行を始めてまもなくの頃、昆布のもつイメージが京料理の仕事を通じてひっくり返ったのです。
田舎で使っていた「こんぶ」という一種類の昆布だけではなく、実に多種多様な種類の昆布。
料理の用途により使い分ける昆布と料理技術。お祝い事にも昆布は様々な使い方をされてきました。
昨今、見直されてきた日本料理における「うまみ」の世界的なブームに、私の心に灯がつきました。
だしの基本である昆布をどう料理で表現するかが、私の昆布料理家としてのテーマになっています。
毎日の食卓に昆布料理を。
美味しく健康的なご飯を食べたいと願う全国の方々に、本物の昆布料理の魅力や、始末した昆布料理の真髄をお伝えしていきたいと思います。
北海道の昆布は、産地によって四種類に分けられます。
以下の四種類が日本の昆布の代表的なものです。
利尻昆布、羅臼昆布、日高昆布、山出し昆布(道南の真昆布)です。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
利尻昆布の特徴は、はんなりとしたお料理にぴったりと言われています。
羅臼昆布の味は甘くて美味しいですが、だしに少し霞がかかります。
合わせだしや蕎麦、うどんのつゆなどに使います。
煮焚き物の昆布として、昆布そのものを味わうと絶品です。
昆布でも、有名ブランドが有ります。
天然・尾札部元揃え昆布一等
井寒台産長切り昆布一等
天然・香深産昆布一等
天然・黒走り一等
四大産地と言われている昆布の中でも、以上の銘柄がブランド品です。
さて、消費者の皆様や料理人の方々は、これらブランド昆布を簡単に手に入れることが出来るでしょうか?
はっきりと書きますが、少なくとも入手が可能な昆布は、真昆布の尾札部昆布だけです。
他は数十キロ単位でしか採れていないレア物ですので、なかなか入手は難しいと言えるでしょう。
しかし「市場ではたくさん出回っている」と信じてそれを買って使われている方が大勢いらっしゃるのも、事実です。
昆布だけではなく、肉や果物など食材全体に「高級ブランド」というネームバリューが付いていますが、果たしてこれは本当にこだわる必要があるのでしょうか。
特に食材にこだわったお店や人々にはそれでもいいと思いますが、普段使いにする昆布はそれほど細かくブランド化することは無いと思っています。
それよりも、本当の意味の「安心・安全・安定」を求めるべきだと考えています。
これらを踏まえ、次回は昆布採取の在り方、生産地のことなどをご紹介していきます。
どうぞお楽しみに。
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