アメリカ流・ミニキルトで飾る夏のインテリア!スイカ&貝殻デザインと作り方

執筆者: 藤井 彩代子 職業:キルトアーティスト
はじめに

こんにちは、キルトアーティストの藤井彩代子です。

 

毎年うだるような暑さが、激しさを増すような気がします。

昔はこんなに暑くなかったと思うのは、私だけでしょうか?

 

8月のキルトは、見た目が涼しくなるものと、夏を楽しいものにするものと両方をご用意しました。

 

夏を楽しむ8月のキルト

まずは夏を楽しむ、このデザイン。

 

 

スイカのミニキルトです。

以前、7-8年前に夏に立ち上げたお教室では、これを最初に体験メニューとしてお稽古しました。

ざざっと適当にカットして作る「気まぐれ手法」(と、呼んでいます)を取り入れてから、もう何年も経ちますが、型紙の要らない、全員が違う傾きで出来てしまうキュートなテクニックです。


このスイカのパターンも、真中のポイントがずれていたり、全体にどちらかに傾いていたり、平等に8等分されていなかったり。

何だか一つ一つがアートになりそうな雰囲気でしょう?


スイカのミニキルトの作り方

1.

作り方としては、15cm正方の赤い布を2枚用意し、両方上を向けて、十文字にカットします。

さらに斜めに(大体45度)に、バッテンにカットします。

そのままの状態にして、一枚置きに下の布と取り換えて、8等分したものを縫い合わせます。

 

 

2.

次に周りの4隅を切り落とし、8角形にします。


3.

8角形の辺に、緑×黒のストライプの布を、巾4cmにカットしたものを付けていきます。

始めは一辺おきに。

次に空いている箇所を付けていき、ぐるりと一周します。

 

4.

さらに4隅に7×7cmで作った背景布の、正方形(2枚)を斜めカットして、三角形にしてから縫い付けます。

 

5.

最後に3.5cm巾にカットした布を、4辺にぐるりと付けていきます。

ボーダ―を付けて綿貼りをし、ハンドかミシンキルトで仕上げ、出来上がり。


クッションにする場合は、35cm-40cmの中身が入るように仕上げましょう。

正方の布を2枚使っているので、スイカの内側の部分は2枚出来ます。


その後の飾りはあなた次第。

種を付けたり、リックラックテープで飾ったりして楽しんで下さい。

作り出したら、暑さを忘れるでしょう?

 

見た目が涼しくなる8月のミニキルト

次に「見た目に涼しくなる」ミニキルトはこれ。

海に行ったつもりになれる、貝殻(シェル)ばかりのブルーワークのミニキルトです。

 

 

ブルーワークとは

ブルーワークというのは、レッドワークの流行した1800年代から1900年辺りまでのキルトに、良くレッドワークと比較して見られます。

 

通常、赤い刺繍糸で刺していくレッドワークと違って、濃紺から鮮やかなブルーまで刺繍糸の色目の範囲は広く、少し男性的な図案が良く使われました。

例えばカウボーイの図案や、動物系や鳥類の図案、農業の耕具の図案など。

 

可愛く、楽しく、涼しげに

今回、私はミシンを使ってフリーモーションでステッチしていきました。

手縫いが得意な方、ミシンがあるけれど出しにくい方、音がすると困る方は、アウトラインステッチ等でハンドステッチをすると良いでしょう。

 

一口にシェルのパターンと言っても、沢山あって、専門家に見せたら「厳密に言うとこんな貝、有り得ない!イラストチック過ぎる」という方もいるかもしれません。

しかし、涼しそうに見えて、可愛ければ良いかと思い、図案を描いていくのも楽しみました。

 

インテリアとしての使い方

玄関、リビングなどに掛けるのも可愛いのですが、洗面所などが広い方は水周りに飾るとすごく素敵です。

 

少しレトロな、広いトイレをお持ちのアメリカの友人宅で、このような感じの小さめなブルーワークのキルトが掛かっていました。手を洗う時にうっとり眺めた記憶があります。

刺繍が得意な方は、夏が終わるまでに作ってみては如何でしょうか。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

来月はもう9月。あっという間に夏の終わり、初秋へ突入です。

次回、9月のキルト講座もどうぞお楽しみに。

 
 コラムニスト情報
藤井 彩代子
性別:女性  |   職業:キルトアーティスト

キルトを教えるようになったのはアメリカから戻ってからなのでかれこれ25年くらいです。現在東京都近辺7か所でミシンキルトを教えていますが最近若い人がほんの少し増えてくれて嬉しいです。年に一度生徒さん中心のキルト展を開いています。ベテランの方も初心者の方も自分の作品をこの一年で仕上げた過程などを思い出したりほかのキルターの方の刺激をもらったりしてもらうのが目的です。
私自身は百貨店などの手作り展で子供さんや初心者対象の体験ワークショップをしたりしてミシンキルトを広めています。

 

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